どさんこワイド179

札幌の歴史を歩いて探訪!てくてく洋二〜白石編

2019年9月13日(金)

札幌の歴史を歩いて探訪!てくてく洋二〜白石編

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北海道の知られざる歴史を、木村洋二アナウンサーと専門家が歩いて辿るコーナー「てくてく洋二」。今回は「白石の発展は国道12号から始まった」をテーマに「札幌白石の歴史を語る会」会長の阿部隆さんと共に探訪しました。阿部さんは白石区生まれ・白石区育ちという生粋の白石区民です。

「白石」という地名の由来

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明治4年、佐藤孝郷(たかさと)率いる開拓民が仙台藩(宮城県)の白石から入植したのが始まりです。
今の国道12号沿いの3.6kmの距離を左右50区画ずつ区切り入植しました。入植が始まったのは11月、寒さと闘いながらわずか20日間で50軒の家を建てたと言われています。
その働きぶりに感心した当時の判官・岩村通俊(みちとし)が、故郷の名前を付ける事を許したことから「白石」という地名になりました。

白石小学校

【住所】札幌市白石区本通1丁目北4-1
【電話番号】011-861-9265
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かつて開拓の中心部には「善俗堂」という寺子屋があり、それが発展して現在の白石小学校になりました。
実は「善俗堂」を作ったのは、開拓使のリーダー・佐藤孝郷さんです。入植した翌年・明治5年に作ったと言われています。
白石小学校の生徒さんに佐藤孝郷さんのことを聞いてみると、学校はもちろん白石区を作った人として知られているようでした。

学校内には「郷土資料室」もあり特別に案内していただきました。白石小学校は札幌では資生館小学校に次ぐ2番目に古い小学校で、昔使われていた教科書・そろばん・習字の道具など貴重なものが展示されています。

郷土資料室の一般開放はしていませんが、問い合わせて見学が可能な場合もあります。
また、顕彰碑を見学するため敷地内に入る場合はインターホンで連絡し、見学する旨をお伝えください。

池田食品

【住所】札幌市白石区中央1条3丁目
【電話番号】011-811-2211
【営業時間】10:00〜17:15
【定休日】日曜日・祝日
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豆菓子等およそ60種類の商品が並ぶ工場直営店にお邪魔しました。
実はこちら「池田食品」はエゾオオカミが捕獲された場所でもあります。
開拓時代に白石で捕獲されたエゾオオカミのはく製は北大植物園の博物館に展示されていて、世界で唯一残っている大変貴重なものです。

●わさびカシュー 788円
●焼カシュー 788円

鈴木レンガ工場跡

  • 鈴木レンガ工場跡
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国道12号に沿って発展した白石には、かつて一大産業がありました。現在の白石区平和通6丁目の辺りに明治17年に建てられた鈴木レンガ工場では、大きな焼き窯で一度に数万個のレンガが製造されました。
燃料は薪でしたが、工場の周りが原始林だったため当初は燃料には困らなかったとのこと。
昭和23年ごろに撮影された写真には、函館本線から国道12号までの一帯にレンガ工場の形跡が見て取れます。

白石郷土館

【住所】札幌市白石区南郷通1丁目南8-1 白石区複合庁舎1階
【電話番号】011-861-2400
【営業時間】8:45〜17:15
【定休日】土曜日・日曜日・祝日・年末年始 ※第2土曜日及びそれに続く日曜日は営業
※見学自由
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当時製造された貴重なレンガが白石郷土館に展示されていました。どこで製造されたか分かるように表面に「S」の刻印が打たれています。
白石のレンガが使われた有名な建物が現存していると聞き、その場所へ向かいました。

道庁赤れんが庁舎

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その建物とは、道庁赤れんが庁舎でした。
観光ボランティアガイド・山田栄子さんによると、赤れんが庁舎には約250万個のレンガが使われていて、その大半が白石のレンガと言われています。

明治21年に建てられた赤れんが庁舎は一度大きな火事に見舞われましたが、レンガ造りの外壁だけは無事でした。130年以上たった今も無事なのは、白石のレンガが質のよいものであったという証です。

道庁のほかには、現在のサッポロビール博物館やサッポロビール園開拓使館でも白石のレンガが使われています。
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