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宇宙が、ぐっと近くなった日。  北本 隆雄

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中秋の名月。空に月を探しながら
日本人初の宇宙飛行士、毛利衛さんのことを思い出していました。

小学生のとき、わたしの学校で
“出前授業”をしてくれたことがあります。

宇宙食のヒミツや、宇宙飛行士になるまで
どんな特訓をしたかなどを話してくださいました。

そのお話の最後に、なんと毛利さんは
「北本くんは、どこにいるかなー?」とおっしゃったのです。

わたしは恐る恐る、手を上げました。

実は授業の前に質問が募集されていて
『宇宙はどこまで続いているの??』

というようなことをプリントに書いて提出し
それが採用されたようです。

その当時わたしは「宇宙には終わりがなく、無限に広がっている」という
よく言われる概念に納得がいっていませんでした。

だって、百何億年も前に、爆発(ビッグバン)で宇宙が生まれたのであれば
もともとそこには「宇宙ではない部分」が存在していたはず。

「宇宙ではない部分」と「宇宙」の二つがあるんだったら
必ず”宇宙の果て”があるという考えです。

毛利さんならその答えを知っているのではないか、と思いました。

たどたどしく、そんなことを伝えると毛利さんは
「実は、わたしたちも分からないんですよ。」と笑いました。

宇宙に関わる人達の間では「宇宙の果て」と呼んでいるエリアがあるそうなのですが

そう呼んでいる理由は、そこよりも先がどうなっているかが
まったく分かっていないし、知る術がないからだと
解説してくださった記憶があります。

「神秘」だとか「ロマン」だとか
宇宙を形容するどんなありふれた言葉よりも

”あの毛利さんでさえ、まだ分からないことがある!”という事実が
宇宙の大きさをわたしに教えてくれました。

つい先週、民間人だけで宇宙への旅が成功した
というニュースが流れました。

宇宙へ、行ける。

そんな未来が、確実に近づいていることに
静かに興奮しています。

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