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みんなのミュシャ ミュシャからマンガへ — 線の魔術

見どころ

見どころ(1)

ベル・エポックのパリから現代まで
-“みんな”に愛されるミュシャ


パリ、グランド・ショミエール通りのアトリエにて、 異国の品々に囲まれたセルフポートレート(部分) 1892年 ©Mucha Trust 2019
アール・ヌーヴォーを代表する芸術家アルフォンス・ミュシャ(1860-1939)。彼が紡ぎだした、「線の魔術」ともいえる華やかなポスターは、没後80年経った今なお、世界中の人たちを魅了し続けています。本展は、ミュシャが手がけたポスターなどのグラフィック作品はもとより、彼の作品に強い影響を受けた日本の明治期の文芸誌、1960年代を中心にアメリカ西海岸やロンドンで一大ムーヴメントを巻き起こしたグラフィック・アート作品、そして、日本のマンガ家やグラフィック・アーティストの作品などおよそ250点を展示。作品を通じて、時代を超えて愛されるミュシャの秘密をひも解く、かつてない試みです。
パリ、グランド・ショミエール通りのアトリエにて、 異国の品々に囲まれたセルフポートレート(部分) 1892年 ©Mucha Trust 2019

見どころ(2)

ミュシャも日本が好きだった!?

本展には、ミュシャが20代の頃に描いた貴重なイラストや、本人がコレクションしていた書物・工芸品も数多く展示され、ポスター画家として一世を風靡するまでの足跡をたどることができます。なかでも注目は、鳥や花が描かれた日本の七宝焼の壺など、19世紀後半からヨーロッパで流行した日本趣味(ジャポニスム)の工芸品。ミュシャの孫、ジョン・ミュシャは「祖父はジャポニスムから大きな影響を受けており、《ジスモンダ》など縦長の作品の形状は、間違いなく日本美術の影響がある」と語ります。
  • 作者不詳《花鳥文七宝花瓶》19世紀後半 有線七宝 ©Mucha Trust 2019
    作者不詳《花鳥文七宝花瓶》19世紀後半 有線七宝 ©Mucha Trust 2019
  • アルフォンス・ミュシャ《ジスモンダ》 1894年 カラーリトグラフ ミュシャ財団蔵 ©Mucha Trust 2019
    アルフォンス・ミュシャ《ジスモンダ》 1894年 カラーリトグラフ ミュシャ財団蔵 ©Mucha Trust 2019

見どころ(3)

こんなところにもミュシャの影響が?

本展で異彩を放つ作品群の一つが、1960-70年代にアメリカやイギリスで発売されたレコード・ジャケットやロック・ポスター。この時代を代表するグラフィック・アーティストの一人、スタンレー・マウスは、ポスターの歴史を学ぶ中でミュシャと出会い、その後、「ミュシャの《ジョブ》の色を変えたポスターは、自分の作品の中でお気に入りの一つ」と述べています。実際そのポスターを見ると、確かにミュシャ作品の影響は顕著です。同じくグラフィック・アーティストであるデヴィッド・エドワード・バードも「ミュシャはポスターが“芸術”となった始まり」であり「(グラフィック・アートなどを通じて)ミュシャは今も生き続けている」と語りました。この時代のアーティストたちにミュシャが及ぼした影響を、ぜひご覧ください。
  • スタンレー・マウス & オールトン・ケリー 《ジム・クウェスキン・ジャグ・バンド コンサート(1966年10月7-8日 アヴァロン・ボールルーム)》 1966年頃 オフセット・リトグラフ Artwork by Stanley Mouse and Alton Kelly. © 1966, 1984, 1994. Rhino Entertainment Company. Used with permission. All rights reserved. www.familydog.com
    スタンレー・マウス & オールトン・ケリー《ジム・クウェスキン・ジャグ・バンド コンサート(1966年10月7-8日 アヴァロン・ボールルーム)》1966年頃 オフセット・リトグラフ
    Artwork by Stanley Mouse and Alton Kelly. © 1966, 1984, 1994. Rhino Entertainment Company. Used with permission. All rights reserved. www.familydog.com
  • アルフォンス・ミュシャ《ジョブ》 1896年 カラーリトグラフ ミュシャ財団蔵 ©Mucha Trust 2019
    アルフォンス・ミュシャ《ジョブ》1896年 カラーリトグラフ ミュシャ財団蔵 ©Mucha Trust 2019

見どころ(4)

文芸誌のデザインからマンガまで
-日本で生き続ける“ミュシャ”

本展でミュシャ作品と並び「目玉」といえるのが、ミュシャに影響を受けた日本の文芸誌やマンガ、イラストの数々です。これらの選定には、本展監修者の佐藤智子(ミュシャ財団キュレーター)、本展アドバイザーの大塚英志(国際日本文化研究センター教授)があたりました。明治時代の歌人・与謝野晶子の歌集『みだれ髪』の表紙には、1896年にミュシャが描いたポスター《黄道十二宮》からの影響を見ることができます。この『みだれ髪』が発行されたのは1901年なので、ほぼ同時代にミュシャの作品が日本にも大きな影響を与えていたことがうかがえます。
  • アルフォンス・ミュシャ 《黄道十二宮》 1896年 カラーリトグラフ ミュシャ財団蔵 ©Mucha Trust 2019
    アルフォンス・ミュシャ 《黄道十二宮》 1896年 カラーリトグラフ ミュシャ財団蔵 ©Mucha Trust 2019
  • 表紙デザイン:藤島武二 『みだれ髪』(与謝野晶子) 東京新詩社と伊藤交友館により共同出版された与謝野晶子の第一歌集(明治34年)の復刻版(日本近代文学館1968年) ©Mucha Trust 2019
    表紙デザイン:藤島武二『みだれ髪』(与謝野晶子)東京新詩社と伊藤交友館により共同出版された与謝野晶子の第一歌集(明治34年)の復刻版(日本近代文学館1968年)©Mucha Trust 2019

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