平成30年度 第1回 番組審議会議事概要
(1)放送番組の種別の公表に関する報告について
(2)「どさんこドキュメント2018 そこで、生きてきた〜困窮者住宅で失われた11人の命〜」について
1.日 時

平成30年4月24日(火)
16:00 〜17:40
16:00 〜17:40
2.場 所

STV放送会館アネックス7階A会議室
3.出席者

[審議会委員]
濱田 康行 委員長
齋藤 一朗 副委員長
市川 加奈子 委員
まさきとしか 委員
三島 千枝 委員
山田 浩司 委員
依田 裕彦 委員
[会社側代表]
根岸 豊明 代表取締役社長
萬谷 慎太郎 取締役編成局長
石部 善輝 取締役経営計画室長
原田 哲哉 取締役編成局補佐
正力 源一郎 取締役報道局長
加藤 尚道 制作スポーツ局長
図書 嘉幸 コンプライアンス推進室長
[会社側参与]
越後谷 享史 報道局報道部長
[特別出席]
田村 峻一郎 報道局報道部(番組ディレクター)
[事 務 局]
図書 嘉幸 コンプライアンス推進室長
東郷 達郎 コンプライアンス推進室考査ライツ部長
本間 弘美 コンプライアンス推進室
4.議題
(1)放送番組の種別の公表に関する報告について
(2)「どさんこドキュメント2018 そこで、生きてきた〜困窮者住宅で失われた11人の命〜」について
(3)BPO報告及び3月の視聴者対応状況等について
(2)「どさんこドキュメント2018 そこで、生きてきた〜困窮者住宅で失われた11人の命〜」について
(3)BPO報告及び3月の視聴者対応状況等について
5.議事の概要
平成30年度第1回番組審議会が4月24日(火)に開かれ、まず委員の互選により、今年度1年間の委員長に濱田委員、副委員長に齋藤委員が選任されました。
続いて、社側から「放送番組の種別の公表に関する報告」が行われた後、STV制作のドキュメンタリー「どさんこドキュメント2018 そこで、生きてきた〜困窮者住宅で失われた11人の命〜」を議題に、委員から以下のようなご意見ご提言を頂きました。
◇最後のナレーションが「感傷」の方に針が振れ過ぎ、いろいろな伏線があったが、最後には悲しい気持ちしか回収できなかった。現実と火災が残したものが何だったのか、問題の投げかけで終わってもよかった。
◇生活困窮者の現状、行政の縦割り問題、彼らへの支援の現実が、短かったが理解できた。
◇「なぜ11人の命が失われたのか」「なぜ救えなかったのか」のアンサーが弱いと感じた。「どうしたら命を守れたのか」についての検証が欠けていた。
◇困窮者支援施設の住人らには「頼る人がいない」ということだったが、「子供がいるかどうか」に全く触れられていなかったことに違和感があった。入居者一人ひとりの背景をもう少し掘り下げるべきだと思った。
◇こういった事故がまた起こる可能性がある。福祉制度を抜本から変えるというのは現実的ではない。私たち一人ひとりが、こうした現状を認識し考えるべきだということを、もう少しメッセージ出来たらよかったのではないか。
◇全体的には見やすくまとめられていた。人生の尊さとか人とのつながり、唯一無二の人生、そのあたりは番組を通してメッセージできていたのではないか。
◇火災発生時の報道対応だけではなく、発生から2か月というタイミングで番組を制作したのは適切な判断だった。節目節目でフォローする報道姿勢をこれからも大切にしてほしい。
◇前半は、福祉行政の現状がよくまとめられていたが、後半は「現実、現状」でとまってしまって、その先の展開がなかった。もう少し深く入ってほしかった。
◇出火原因が最後まで出てこなかったのは疑問だった。原因が何だったのか気になった。初めて事故を知る視聴者もいるので、事故概要などの説明があってもよかった。
◇建物の間取り図の紹介時間が短くて把握できなかった。出火元の説明や、引火ルートもアニメーションなどで説明があれば分かりやすかった。
◇一軒の集合住宅の火災から、「困窮者の暮しぶり」「入居者の人生」「制度の問題」が抑制の効いたタッチで描かれていた。一方、淡々としてメリハリがないようにも感じた。
◇タイトルにある「そこ」という言葉が、ミクロからマクロの目線へ移り、11人の命が失われた痛ましい事故には実は「社会的な理由」が隠されているのではないか、というのがこの番組のメッセージだと受け取った。
◇困窮者支援組織が公的制度からこぼれている現状をもっと丁寧に描くべきだった。たんなる火災による事故ではなくて、彼らが「死ななくてはならない社会的な事情があった」と打ち出してよかった。支援組織が都合のよい組織として重宝されている矛盾。そこが孕む問題を深堀すべきだった。
◇あえて「なぜ11人が死んだのか」「なぜ起きたのか」を前面に立てなかったのがよかった。
◇「市場経済」と「公共の世界」の二元では上手くいかない時代になっている。国でも何もできず、民間で利益追求もできない領域がいっぱいある。そういった中間領域が現代には必要であること、それが全体のメッセージだったか。そういう認識を我々に持たせる報道かつ教育的な番組だった。
この後、編成局から5月放送予定のテレビ単発番組についての説明があり、3月の視聴者対応報告およびBPO報告などを行い番組審議会を終了しました。
次回、平成30年度第2回番組審議会は、平成30年5月22日(火)に開催を予定しています。
続いて、社側から「放送番組の種別の公表に関する報告」が行われた後、STV制作のドキュメンタリー「どさんこドキュメント2018 そこで、生きてきた〜困窮者住宅で失われた11人の命〜」を議題に、委員から以下のようなご意見ご提言を頂きました。
◇最後のナレーションが「感傷」の方に針が振れ過ぎ、いろいろな伏線があったが、最後には悲しい気持ちしか回収できなかった。現実と火災が残したものが何だったのか、問題の投げかけで終わってもよかった。
◇生活困窮者の現状、行政の縦割り問題、彼らへの支援の現実が、短かったが理解できた。
◇「なぜ11人の命が失われたのか」「なぜ救えなかったのか」のアンサーが弱いと感じた。「どうしたら命を守れたのか」についての検証が欠けていた。
◇困窮者支援施設の住人らには「頼る人がいない」ということだったが、「子供がいるかどうか」に全く触れられていなかったことに違和感があった。入居者一人ひとりの背景をもう少し掘り下げるべきだと思った。
◇こういった事故がまた起こる可能性がある。福祉制度を抜本から変えるというのは現実的ではない。私たち一人ひとりが、こうした現状を認識し考えるべきだということを、もう少しメッセージ出来たらよかったのではないか。
◇全体的には見やすくまとめられていた。人生の尊さとか人とのつながり、唯一無二の人生、そのあたりは番組を通してメッセージできていたのではないか。
◇火災発生時の報道対応だけではなく、発生から2か月というタイミングで番組を制作したのは適切な判断だった。節目節目でフォローする報道姿勢をこれからも大切にしてほしい。
◇前半は、福祉行政の現状がよくまとめられていたが、後半は「現実、現状」でとまってしまって、その先の展開がなかった。もう少し深く入ってほしかった。
◇出火原因が最後まで出てこなかったのは疑問だった。原因が何だったのか気になった。初めて事故を知る視聴者もいるので、事故概要などの説明があってもよかった。
◇建物の間取り図の紹介時間が短くて把握できなかった。出火元の説明や、引火ルートもアニメーションなどで説明があれば分かりやすかった。
◇一軒の集合住宅の火災から、「困窮者の暮しぶり」「入居者の人生」「制度の問題」が抑制の効いたタッチで描かれていた。一方、淡々としてメリハリがないようにも感じた。
◇タイトルにある「そこ」という言葉が、ミクロからマクロの目線へ移り、11人の命が失われた痛ましい事故には実は「社会的な理由」が隠されているのではないか、というのがこの番組のメッセージだと受け取った。
◇困窮者支援組織が公的制度からこぼれている現状をもっと丁寧に描くべきだった。たんなる火災による事故ではなくて、彼らが「死ななくてはならない社会的な事情があった」と打ち出してよかった。支援組織が都合のよい組織として重宝されている矛盾。そこが孕む問題を深堀すべきだった。
◇あえて「なぜ11人が死んだのか」「なぜ起きたのか」を前面に立てなかったのがよかった。
◇「市場経済」と「公共の世界」の二元では上手くいかない時代になっている。国でも何もできず、民間で利益追求もできない領域がいっぱいある。そういった中間領域が現代には必要であること、それが全体のメッセージだったか。そういう認識を我々に持たせる報道かつ教育的な番組だった。
この後、編成局から5月放送予定のテレビ単発番組についての説明があり、3月の視聴者対応報告およびBPO報告などを行い番組審議会を終了しました。
次回、平成30年度第2回番組審議会は、平成30年5月22日(火)に開催を予定しています。