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福永探偵社〜実は札幌だけ!地下鉄で響くチュンチュン音のナゾを解明

2019年1月16日(水)

福永探偵社〜実は札幌だけ!地下鉄で響くチュンチュン音のナゾを解明

  • 福永探偵社
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北海道に潜むあらゆる謎や噂を解決していこう!というコーナー「福永探偵社」。今回は札幌の地下鉄ホームに響く“チュンチュン”という音を調査しました。

札幌の地下鉄ホームに響く“チュンチュン”音

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    負集電器=車両からの電気を外に逃がす部品
全国で公営地下鉄があるのは札幌を含めて8カ所ですが、それぞれの交通局に確認したところ札幌以外では「チュンチュンという音は聞こえない」とのことでした。

チュンチュンという音を探るべく、これまでに500人以上の地下鉄の運転手さんを育ててきた「札幌市交通局教習所(厚別区大谷地東2丁目4-1)」に伺うと“負集電器”という車両からの電気を外に逃がす部品が原因とのこと。
実際にチュンチュン音が鳴る様子を聞かせてくれることになり、特別に車両基地に案内して頂きました。
東車両基地
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札幌ドームとほぼ同じ敷地面積を誇る「東車両基地」では、安全・快適に地下鉄が走るために、車両部品の点検・修理や清掃を行っています。
実際にチュンチュン音が鳴るところを見せていただきました。札幌市の地下鉄は“案内軌条”という1本のレールを挟んで走行しています。同じく“負集電器”もレールを挟んでいる状態ですが、走行中にレールの繋ぎ目やカーブに差し掛かると金属と金属が擦れ、カチャンカチャンという音が鳴ります。この音が離れたところで聞くと反響してチュンチュンと聞こえるというわけでした。

なぜ札幌の地下鉄だけが“チュンチュン”音なの?

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「東車両基地」を案内してくれた札幌市交通局・佐藤暁さんに伺うと「日本の地下鉄で札幌市だけがゴムタイヤを使っているから」とのこと。
一般的な地下鉄は鉄の車輪を使っています。地下鉄は車両に電気を通して走っているので、鉄の車輪だと電気を外に逃がすことができます。しかし札幌市の地下鉄はゴムタイヤ製で電気を通さないので、電気を逃す“負集電器”が必要です。

札幌市がゴムタイヤを採用した理由は、加速・減速に優れていることや、南北線の平岸駅〜南平岸駅間の傾斜を登りやすいためです。平岸駅から真駒内駅に向かう途中、地下から地上のシェルターに上がりますが、こちらは旧定山渓鉄道の線路の跡地を利用しており、これにより工事費用を安く抑えたんだそうです。
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