福永探偵社〜古地図に書かれた謎のホテル
2020年9月1日(火)
福永探偵社〜古地図に書かれた謎のホテル
北海道に潜むあらゆる謎や噂を解決するコーナー「福永探偵社」。今回は、70年前の札幌の地図に描かれている謎のホテルに迫ります。
地図を送ってくれたのは荒島規一さん、親戚と思い出話をしたのをきっかけで、当時の面白さを伝えたくて番組に地図を送ってくれました。荒島さんの叔母・洋子さんは札幌で生まれ育ったということで、今回の調査に協力していただきました。
70年前の札幌の地図に描かれている“USAホテル”、手がかりを求めて探訪します。アメリカの国旗を飾るお店を見つけたので、情報を求めて入店しました。
70年前の札幌の地図に描かれている“USAホテル”、手がかりを求めて探訪します。アメリカの国旗を飾るお店を見つけたので、情報を求めて入店しました。
サッポロベース
【住所】札幌市中央区南2条西8丁目
そこはアメリカン・カジュアルを取り扱う洋服店で、カルフォルニアを背景に持つ70〜80年代のファッションを中心に揃えています。店長・藤田竜太郎さんに“USAホテル”のことを尋ねると、ホテルに関してはわかりませんでしたが、かわりに古い時代のアメリカに詳しいお店を教えていただきました。
フリーウェイ
【住所】札幌市中央区南5条東2丁目
教えていただいたお店は、アメリカ本国で買い付けたTシャツにこだわる古着ショップでした。古い時代のアメリカのものに関して尋ねると、昔アメリカの進駐軍が戦闘服や装備品を入れていたトランクや、1940〜50年代の国旗を見せてくれました。まだ星条旗の星の数が48個だった時代のもので、戦後の札幌にも星が48個の星条旗を持ったアメリカ兵の姿がありました。“USAホテル”が地図に描かれたのとほぼ同じ年代です。
札幌グランドホテル
【住所】札幌市中央区北1条西4丁目
アメリカ人の居住するホテルのような所にこの国旗が飾ってあったという洋子さんの記憶をたよりに“USAホテル”は今の札幌グランドホテルではないかと予想し、早速向かいました。
ホテル内には歴史展示スペースがあり、そこにはアメリカに接収され“USAホテル”となった札幌グランドホテルの写真がありました。戦後は各地でアメリカ軍が駐留するためにホテルを接収しており、札幌唯一の洋式ホテルだった札幌グランドホテルも例外ではありませんでした。
ホテル内には歴史展示スペースがあり、そこにはアメリカに接収され“USAホテル”となった札幌グランドホテルの写真がありました。戦後は各地でアメリカ軍が駐留するためにホテルを接収しており、札幌唯一の洋式ホテルだった札幌グランドホテルも例外ではありませんでした。
札幌市公文書館の榎本洋介さんによると、“USAホテル”には他の地域から出張してきた人たちが宿泊していたそうです。兵隊達の住居は真駒内のキャンプ・クロフォードでしたが、幹部たちは水洗トイレのある施設を求めていたので、数少ない近代的なホテル・札幌グランドホテルを接収したそうです。