初日は1.5万人の大賑わい! ラベルには”出血多量”の文字 北海道初上陸のロピア戦略とは
北海道初進出のスーパーが11月23日、札幌市内についにオープンし、15,000人が訪れるなど大賑わいとなりました。
スーパーの“黒船”来襲…とも例えられる「ロピア」の進出。
「ロピア流」は道民に受け入れられるのかー
初日の賑わいから考察します。
11月23日土曜日午前7時。
「食生活ラブラブロピア屯田店」開店まであと2時間。
(石黒記者)「忙しそうですね」
(ロピア屯田店 精肉チーフ)「そうですね。追い込まないといけないのでそろそろ」
そのころ店の外では…
行列の映像からもその熱気が伝わってきます!
(客)「7時半くらいから(並んでる)。安いものがあったら野菜とか高くなっているので買いたい」
(客)「ちょっと遊園地感覚です」
開店直前には行列は2000人にまで…!
(石黒記者)「ロピア屯田店がいよいよオープンしました。続々とお客さんが店内へと入っていきます」
物価高の昨今、大助かり!
毛ガニは安すぎて…「出血多量」
オープン記念価格の目玉商品に次々手が伸びます。
(客)「箱に何個入ってるの?」
(従業員)「2個です」
(客)「箱ごと頂戴」
開店1時間で完売の商品も!
実はここにも、道民に受け入れられるための戦略がー
(ロピア屯田店 鮮魚チーフ)「12月でカニの需要が上がるのと、屯田店は何を武器にするのかというところで、しっかりカニというところを地域のお客さんに役に立つような品揃えをしたいのでカニにしています」
ロピアの名物・焼きたてのピザも“ご挨拶価格”で1枚540円!
実に2000枚のピザが売れました。
初日の売れ行きとしては全国でも過去最高です。
(客)「500円って聞いたらね。子どもたちが待っているのでお昼ご飯に」
この「子どもたち」というのが、ロピアの戦略のひとつです。
戦略① ターゲットは”子育て世代”
(ロピア 相川博史取締役)「子育て世帯が第一ターゲットです」
ロピアのオープンを待ちわびていた石澤さん親子。
小学生の結香ちゃんと4歳の楽くんとお買い物です。
子育て世代をメインターゲットに据えているだけあって、店内のあちこちに仕掛けがー
(石澤結香さん)「すごーい!ママこれ本物でしょ?」
(石澤結香さん)「広かったし、おもしろかった」
(石澤楽くん)「お菓子のところ、めっちゃ広かった」
(石澤つぐみさん)「飽きさせない仕掛けがあって、買い物していて楽しかったよね」
(ロピア 相川博史取締役)「作りたいのは食のユートピア。お客さんが他と違うよね、ロピアに来れば楽しいよねという商品・価格・雰囲気をつくっていきたい」
戦略② ”唯一無二”をつくり出す
神奈川県の精肉店をルーツにもつロピア。
北海道初進出に際して、ひとつの“勝負”をかけていました。
開店2か月前。
ロピアの精肉売り場のチーフが訪れたのは、空知の長沼町の牧場です。
(ロピア屯田店 精肉チーフ)「いっぱいいますね」
(長沼ひつじとぼく 山田傑さん)「これが今年生まれた子どもたちになります」
ロピア屯田店の“ウリ”のひとつとして、この牧場のヒツジに目を付けたのです。
「他にはない」を出すためです。
(ロピア屯田店 精肉チーフ)「他のスーパーに行っても、輸入のラム肉は置いていると思うんですけど、国産ラムを見たことがなくて、スーパーでそれを仕入れて販売できるとなると、新しい世界がスーパーとしても開けるなと思って」
米粉で育った希少な「長沼ひつじ」。
「ロピアでしか買えないもの」の代名詞ともいえるひと品に。
オープン初日。
数ある目玉商品の中でも「長沼ひつじ」はしっかりと存在感を放っていました。
戦略③ 支払いは”現金のみ”
さらなるロピアの戦略、それは「現金」のみ。
キャッシュレス決済の手数料をなくし、その分、価格に反映させる戦略です。
ただー
(客)「いま、お金足りるか不安になってきている」
(客)「ちゃんと(現金)用意していかなきゃダメだな。足りなかったらカードでってできないところが、現金だと大丈夫かなって」
オープン初日。
つい買いすぎることもあって、不安な買い物客もちらほら…でした。
あっという間の開店初日。
店側にとっても発見がありました。
(ロピア屯田店 精肉チーフ)「(北海道民は)いいものであれば手に取っていただけるのはわかった。値段1個あたりは高いが、この価値でこんなに安いのと見てくれるのでありがたい」
「ロピア流」は道民に受け入れられるかー
迎え撃つ道内・地場の競合店はー
ロピアの進出で道内スーパー勢力図が塗り替えられるのか。
消費者にとっても目が離せません。