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「エスコンみたいな施設を…」レバンガの“新アリーナ構想” まちづくり見据え…課題は土地確保

プロバスケットボールチーム・レバンガ北海道の小川オーナーが打ち出した新アリーナ建設計画。

サッカースタジアムとの一体化構想も話題となりましたが、どんな完成予想図を描いているのでしょうか。

日本代表加入のレバンガ 新アリーナ構想が浮上

札幌の北海きたえーるにできた長い行列。そのお目当ては…

(ブースター)「レバンガがんばれ!」

(記者)「何を見たい?」

(子ども)「けいせいとスリーポイントシュート」

(ファン)「富永くんが入ると聞いたので見に行こうかなと思って」

華々しく始まったレバンガ北海道のホーム開幕戦。

今シーズン、日本代表3ポイントシューターの富永啓生選手が加入!

ホーム開幕戦としては過去最多の6529人が詰めかけました。

ファンの熱気は最高潮です。

さらに、いまレバンガで浮上している計画が…

(小川嶺オーナー)「札幌駅周辺の利便性の高いところにアリーナを作り、街が新しくつくられるような規模をレバンガとしてチャレンジしたい」

小川オーナーが、新アリーナ建設を含めたマチづくり構想を札幌の秋元市長に伝えました。

新アリーナは10年以内の完成を目指しています。

(折茂武彦社長)「僕の仕事としては最終くらいの勢い。後世に残していくものなので、素晴らしいアリーナを残していきたい」

なぜ、いまアリーナの建設なのか。

それは、リーグが推し進める改革にあります。

Bリーグでは、2026年シーズンから新たに国内最高峰となるBプレミアリーグを立ち上げます。

その参入条件の1つが、5000席以上の観客席やVIPルームなどを備えたホームアリーナの設置で、全国で改修や建設が進んでいるのです。

2025年に開業した、名古屋ダイヤモンドドルフィンズの本拠地・IGアリーナです。

ここは自治体がおよそ200億円、さらに民間企業も200億円を出資した官民連携のアリーナです。

収容人数はBリーグ最大の15000人。

ホームの名古屋とレバンガとの開幕戦には、小川オーナーが視察に訪れていました。

まず向かったのは、新リーグで設置が求められている「VIPルーム」です。

(小川嶺オーナー)「すごいなあ」

(記者)「新アリーナ構想の現状は?」

(小川嶺オーナー)「いろいろなアリーナを見させてもらっているが、良いものを盗んで、北海道らしくしていくことが重要」

ホームアリーナ建設へ 札幌の候補地は?

(長野記者)「有力な候補地の1つとして挙げられているのが、JR苗穂工場の跡地となる場所です。アリーナを建設するには十分な広さがあります」

現在、移転が検討されているJR苗穂工場は、広さがおよそ20ヘクタールと、きたえーる5個分です。

(小川嶺オーナー)「札幌駅周辺では非常にいい場所だと改めて思っています。挑むことによって多くの協力者が生まれているので挑戦し続けるだけ」

ただ、関係者によりますと、土地の整備には10年以上かかるとみられ、それが懸念材料です。

また、中島公園周辺も候補地の1つです。

札幌パークホテルの解体が決まっています。

その跡地で計画されているのが、大規模な国際会議などが開催できる市のMICE施設の建設です。

中島公園の可能性について折茂社長はー

(折茂武彦社長)「中島公園というのは魅力的な場所だと思っていて、なぜならば地下鉄もつながっているし、より経済効果を生む可能性のある場所だと思っていたので、まだそこも候補地として残っている」

マチづくりに詳しい専門家は、自治体との連携が欠かせないと指摘します。

(北海商科大学 池ノ上真一教授)「札幌市が抱えている課題や、やりたいプロジェクトと一緒にやれると良い。そこにうまくレバンガが入れたなら実現可能性が1番高いし、早い時間で(アリーナを)つくることができるのではないか」

“一体化構想”も…広い土地の確保課題

10月、新たな動きがありました。

北海道コンサドーレ札幌との会見で話題に上がったのが“一体化構想”です。

(小川嶺オーナー)「(石水社長と)考え方で合致している。何かアリーナやマチづくり構想でご一緒できれば」

スタジアムの一体化といえば、2024年に開業した「長崎スタジアムシティ」がモデルケースです。

サッカーのスタジアムとバスケットボールのアリーナが同じ敷地の中にあります。

商業施設も併設され、飲食店やスーパー、洋服店など様々な店が軒を連ねています。

開業からの来場者数は485万人を超えました。

一方で、関係者によりますと、札幌市内での一体化構想はかなり難しいとみられています。

レバンガが最優先に考える“利便性の良い場所”に、広い土地を確保するのが容易ではないからです。

そのうえでー

(小川嶺オーナー)「未来を見据える可能性を構想と言うのであれば、レバンガとコンサドーレがアリーナ構想を持っているというのは間違いない」

(石水創社長)「やはり発信しないと現実的にはならないので、これからも可能性を探りながら発信していきたい」

レバンガのアリーナ構想について、ファン・ブースターや市民は…

(ブースター)「エスコンみたいな感じで複合的な施設を期待したい」

(ブースター)「(アリーナを理由に)いろいろな人が来ると思うので、それきっかけにレバンガを見てブースターが増えてほしい」

(市民)「バスケットの方も人気が出てきたので、活性化し明るくなっていけばいいと思う」

(折茂武彦社長)「あまりにも大きなビジョンを掲げすぎると、いつできるのか?となってしまうし、(目標が)低いと、本当にこれで良かったのか?となるので、バランスが必要。未来にレバンガ北海道をつないでいければ」

まちづくりを見据えたレバンガの新アリーナ構想。

どんな完成予想図を描くのか模索が続いています。

10/26(日) 08:02

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