「憔悴しきっていた」トラックが“逆走状態”で衝突 停止せず走行…10台絡みの事故に 札幌市豊平区
6月26日、札幌市豊平区の2か所で車あわせて10台が絡んだ事故の状況が明らかになってきました。
付近の防犯カメラには、トラックが事故を起こす直前に対向車線にはみ出して走行する様子が映っていて、警察が原因を調べています。
事故が起きた瞬間のドライブレコーダーの映像です。
トラックが乗用車に追突し、乗用車ははずみで別の車に衝突して横転しました。
(事故を目撃した人)「自分もぶつけられたかなと思ってとまったら、私は破片が車に飛び散っただけで、私自身は大丈夫だったんですけれども」
札幌市豊平区羊ケ丘の国道36号で26日午後4時半ごろ、トラックが乗用車に追突し、あわせて5台が絡む事故がありました。
その後の取材で、トラックはこの直前、反対側の車線でも事故を起こしていたことがわかりました。
(向山記者)「事故を起こしたトラックはこのあたりで対向車線にはみ出し、逆走状態となり、バスや乗用車などにぶつかったということです」
豊平区月寒東1条18丁目付近の防犯カメラの映像です。
札幌中心部方向に走行しているトラックが中央線に近づいていきます。
その先の防犯カメラの映像では、対向車線にはみ出して走行する様子がー
逆走状態となったトラックは、最初に路線バスに衝突し、さらに乗用車4台を巻き込んだということです。
この際、停止することはなく車の間をすり抜けて、再び札幌中心部方向に向かう車線に戻ったとみられています。
(向山記者)「対向車線にはみ出し事故を起こしたトラックは、そのまま400メートルほど走り続け、あちらのあたりで乗用車などに追突する事故を起こし、ようやく停止しました」
札幌中心部方向の車線に戻ったトラックは、ここでも次々と乗用車に追突しました。
2か所で起きた事故はあわせて10台が絡み、9人がけがをして病院に搬送されました。
警察によりますと、いずれの現場でもトラックのブレーキ痕は確認されていないということです。
車でトラックの前方を走行していた女性は、事故の直後、トラックの男性運転手を話しをしたといいます。
(事故を目撃した人)「(トラックの運転手に)大丈夫ですかって声をかけて。そうしたら大丈夫ですって言って、すみませんでしたすみませんでしたって言っていて。やっちまった、やっちゃったという感じでちょっと憔悴しきっていたので」
警察はトラックの男性運転手を過失運転致傷の疑いで逮捕しましたが、入院する必要があったため釈放しました。
トラックが対向車線にはみ出した原因などについて引き続き調べを進めています。
【地図】
2か所で事故が起きたのは、プレミストドーム付近の国道36号です。
事故を起こしたトラックは、札幌中心部に向かって走行していました。
最初の事故は、月寒東1条18丁目付近でトラックが対向車線にはみ出し、反対車線のバスや乗用車に衝突。
その後、とまることなく交通量の多い国道をおよそ400メートル走行し、羊ケ丘付近で追突事故を起こし停止しました。
いずれ現場にもブレーキのあとはなかったといいます。
警察が引き続き事故の原因を調べています。