愛され続けて曲まで誕生! 「あつあつが常に続く」釧路のスパカツ<北海道100年フード>
今週は北海道の「100年フード」をシリーズでお伝えしています。
3回目のきょうは、釧路のソウルフード「スパカツ」です。
アツアツの鉄板の上にミートソースのスパゲティとトンカツを乗せた料理。
60年以上前に誕生したワケは、シェフの地元・釧路に対する熱い思いでした。
アツアツの鉄板に乗せられたスパゲティの上には濃厚なミートソース。
さらにトンカツを乗せ、もう一度ミートソースをかけます。
完成したのは釧路のソウルフード、ボリューム満点の「スパカツ」です。
ミートソースに絡んだ太めの麺とトンカツとの相性が抜群です。
釧路市の中心部にあるスパカツ発祥の店「レストラン泉屋」。
店が開店するとすぐに客でいっぱいになりました。
スパカツは男性にも女性にも人気のひと品です。
(客)「がっつり系でおいしい。(ボリュームも)ちょうど良い」
(帰省客)「めちゃくちゃおいしい」
(帰省客)「あつあつが常に続くので大好きです」
元祖スパカツが誕生したのは、先代の斬新なアイディアからでした。
レストラン泉屋は1959年に創業。
札幌で厳しい修行時代を過ごした小泉俊一オーナーシェフ。
最後の一口までアツアツで食べられる料理をと、スパカツを考え出しました。
6年前に亡くなった小泉さんから店を受け継いだ娘の鈴木由紀子さんは、当時をこう振り返ります。
(レストラン泉屋 鈴木由紀子代表)「釧路は夏でも涼しいので、少しでも温かく食べてほしいと。ジュージュー音をたてて(ソースが)はねて運ばれてくるので、物珍しさから話題になって注文された」
昭和から語り継がれるスパカツ。
国が世代を超えて継承していきたい食文化などを認定する「100年フード」に選ばれました。
(帰省客)「高校時代によく食べていて飽きない」
(常連客)「時間が経つと下の方がパリパリの麺になるのがひとつで2度おいしい」
この店ではスパカツ発祥をアピールしようとグッズも売り出し中。
さらにー
釧路のフォークデュオがスパカツソングを作り、地元の高校生が振り付けを考えました。
SNSでダンスを披露するなど60年以上経っても地元に愛されています。
(レストラン泉屋 鈴木由紀子代表)「(100年フード認定で)レストラン泉屋が発祥で考案したとお墨付きをもらえたなと。100年を目指したいのとスパカツは創業時代の味を守り続けることが大切かなと思っている」
釧路の食文化に定着したスパカツ。
100年続く変わらない味へ、歩みを進めています。