【V字回復】札幌ドーム4200万円の黒字 新社長が意気込み語る 持続可能な公共施設へ…課題も
大和ハウスプレミストドームを運営する札幌ドームは、6月23日に株主総会を開き、2024年度の損益が2期ぶりに黒字になったと報告しました。
また、新たな社長が就任し、今後のビジョンについて語りました。
(札幌ドーム 阿部晃士社長)「まさしく第2の創業という意気込みで取り組んでまいります。明確なビジョン、戦略のもとに進んで行きたい」
こう抱負を語ったのは、旅行会社・JTB出身で新たに札幌ドームの社長に就任した阿部晃士さんです。
札幌ドームは23日の株主総会で、2024年度の損益が4200万円の黒字になったと報告しました。
黒字は2期ぶりで、開業以来最大の6億5100万円の赤字となった2023年度からV字回復した格好です。
eスポーツの世界大会など、大型イベントの誘致によってイベント開催日数が129日と、2023年度から31日増えたことや、大和ハウスと締結した年間2億円以上のネーミングライツなどが大きな要因です。
(札幌ドーム 阿部晃士社長)「全方位的にスポーツ、エンターテイメント、文化、市民や道民に使ってもらえるような施設を目指す」
今後は海外のアーティストやイベントの誘致などで利用拡大を目指す方針を示しました。
その一方で、市からは手厚い「公費の投入」が続いています。
札幌ドームでアマチュア大会が行われる際に、市は主催者に対し、利用料金の9割を減免していて、2024年度はその減免分の1億6800万円を支出。
また、新規イベントなどの誘致促進策としても、事業者にイベント開催費を助成するため6000万円を支出するなど、影で「経営面のサポート」をしてきました。
こうした状況について秋元市長はー
(秋元市長)「ドーム会社に対する補助金というものはありません。アマチュアの利用だとか市民の方々が多く利用するイベント。こういった事業に対する支援、こういったことは今後もありうる。簡単に言うと値引きするということ」
秋元市長は市からの支出に問題はないとの見解ですが、札幌ドームが持続可能な公共施設としてあり続けるためにクリアすべき課題は少なくありません。