黄色線区抱える地方「どこまで自治体に負担を求めるのか」JR北海道…上下分離方式を軸に検討を発表
JR北海道の綿貫社長は、赤字が続く8つの区間いわゆる黄色線区について、「上下分離方式」を軸に自治体と検討する考えを明らかにしました。
(JR北海道 綿貫泰之社長)「上下分離方式の検討ということで、鉄道として残していくためには議論が必要だと考え提案している」
JR北海道の綿貫社長は先ほど行われた会見で、赤字が続く8つの区間いわゆる黄色線区について、「上下分離方式」を軸に沿線自治体と検討する考えを明らかにしました。
JR北海道が単独では維持困難とする8つの区間=黄色線区。
2024年度の8区間の赤字額は148億円に膨らんでいます。
その改善策として今回打ち出したのが「上下分離方式」です。
自治体などが線路など施設の維持・管理を担い、JRは運行に専念します。
(JR北海道 綿貫泰之社長)「黄色線区150億の赤字をこれからも負担していくことは当社としても厳しいと地域に理解を求めたい」
JR北海道は黄色線区を維持する取り組みとして、「上下分離方式」のほかに輸送体系の見直しや担い手の確保、固定資産税の負担軽減をあげています。
石北線と釧網線、2つの黄色線区を抱える網走市の水谷市長は、慎重な話し合いが必要だと述べます。
(網走市 水谷洋一市長)「この議論は黄色線区のみならず北海道の鉄路をどうするかという問題にいきついていくと思うので、早急な上下分離議論というには地方には困難」
旭川と網走を結ぶ石北線は全長234キロに及びます。
旅客だけでなく貨物列車が運行していて、農作物を本州に運ぶ物流ルートとしての役割も果たしています。
この線路などを維持・管理するのにどれだけの負担が生じるかを懸念しています。
(網走市 水谷洋一市長)「(施設の維持などは)困難だと思います。どこまで自治体に負担を求めるのかもよくわからない。いずれにしても上下分離を議論すべきかという議論から始まると思う」
名寄市内を走るJR宗谷線です。
名寄から稚内までの間は、単独では維持困難な8区間の一つとされています。
市は名寄高校駅の移設におよそ6000万円かけるなど、利用促進に取り組んできました。
(名寄市 加藤剛士市長)「前向きな維持、あるいは収支の改善、利用が促進されるだとかそうしたものに対しての投資や支援はやぶさかではない。毎年毎年これだけ赤字になるので、その一部を補填してくださいみたいな支援の仕方はできないという話。引き続きそうした実情は我々も訴えていきたいと思いますけども、沿線・協議会でも共有して対応を検討していきたい」
JRは国から今年度末までに抜本的な改善方策を取りまとめるよう求められています。
今後、区間ごとに沿線自治体との協議に入り、9月末ごろをめどに中間とりまとめを公表したい考えです。