「物価上がる方がデカい」 労働者3000人の訴え 6割以上の企業がベアも実感乏しく… 北海道
5月1日は「メーデー」です。
北海道内では2年連続で6割を超える企業が給与の引き上げ・ベースアップを行いましたが、物価上昇などの影響でその実感は薄いようです。
5月1日に札幌の大通公園で行われたのは、連合北海道による労働者の祭典「メーデー」です。
主催者発表でおよそ3000人が集会に参加し、賃金のアップや労働環境の改善などを訴えました。
(連合北海道 須間等会長)「大企業から中小、小規模企業まで全ての働く仲間が賃上げの効果を実感することにあります。わたしたちの力で社会を変えていきましょう」
道内ではここ数年、人手不足や物価上昇に対応し賃上げが行われ、2年連続で6割を超える企業がベースアップを行ってきました。
しかし、労働者にとっては賃上げの実感がないと話します。
(通信関連)「3%満額だっていうのは喜んでいたというのはありますけど、あまりそんなに変わった気はしないというのが正直」
(運輸関連)「(給料は)そんなに変わっていないと思います。好きなようには生きれない」
(食品関連)「物価の上がる金額の方がデカい。給料もそうなんですけど人手不足なので人員確保をしてほしい」
賃金アップが物価の高騰に追いついていないというのが実感のようです。
調査会社によりますと、道内の企業では消費者離れや取引先からの反発を懸念して、値上げを躊躇する動きが強まっているといいます。
今後は販売価格にコスト上昇分を反映するなど、利益向上が必要だと話します。
(帝国データバンク札幌支店 渡辺雄大さん)「売り上げが伸びないと賃上げの原資を生めない。賃上げと共に新しい価値を生み出す。それをセットにして、そうすると企業業績が上向いて、さらに賃上げの可能性がある」
今後は企業がコスト増加分を転嫁しやすくする政策や環境整備が求められるということです。