駐車料金約3倍値上げへ 慢性的な満車「新千歳空港」旅客数は過去最高…混雑緩和で利便性向上へ

観光客で賑わいを見せる新千歳空港ですが、問題となっているのが駐車場不足です。
運営する北海道エアポートは、料金をおよそ3倍に値上げし、混雑緩和を目指すことを発表しました。
平日から賑わいを見せる空の玄関口「新千歳空港」。
飛行機の利用だけでなく、北海道だけのお土産を買ったり札幌の人気ラーメン店も楽しむことができます。
お昼時には長蛇の列になることも珍しくありません。
また、テイクアウトできるアイスクリームなども人気で、新千歳空港は飛行機の乗り降りだけでなく、まさに「楽しく過ごせる空港」です。
(東京からの観光客)「飛行機に乗るまでの時間がけっこう楽しい。かなり充実した」
(東京からの観光客)「空港ではお寿司とアイスを食べました」
この影響で頭の痛い問題が・・・
(阿部記者)「新千歳空港で問題となっているのが、車の駐車台数が足りていないということです」
新千歳空港は近年、駐車場が慢性的な満車となり、利用者の利便性に大きな影響を与えていました。
新千歳空港は2024年に過去最高の旅客数を記録。
これに比例して駐車場の利用者が増加しているといいます。
そこで9月9日、空港を運営する北海道エアポートは混雑緩和策を打ち出しました。
(北海道エアポート新千歳空港事業所 袴田慶一事業所長)「短時間の利用へのシフトを促すことを目的とした駐車料金の改定と、それにより混雑緩和を進めていきたい」
新千歳空港の駐車場はこれまで通常期で3時間まで450円でしたが、10月10日から1500円に。
24時間最大料金も1200円から3500円とおよそ3倍もの値上げとなります。
(利用者)「高い…倍はちょっと高いかも」
(利用者)「金額が上がるとなればJRとかに切り替えたり、その辺は金額次第」
料金改定とあわせてこんな計画もー
(阿部記者)「料金改定にあわせて、北海道エアポートは空港から数百メートル離れたこの場所に新しい駐車場をつくるとしています」
北海道エアポートは値上げ分を設備投資に回し、現在、空港に隣接するA・B駐車場の近くの空き地に最大3000台が停められる駐車場をつくるということです。
まずは無料の臨時駐車場として、年末までに1000台ほどが停められるように工事が進められます。
駐車場の見直しは旭川空港でもー
(記者)「これは何の工事?」
(北海道エアポート旭川空港事業所 森﨑沙帆さん)「旭川空港の駐車場の拡張の工事をしています」
旭川空港でも駐車場の満車が問題となっていて、バスの駐車場を移転した跡地に200台ほどの駐車場を増設するとしています。
これにあわせて駐車料金も最大500円から混雑期で1200円になります。
(北海道エアポート旭川空港事業所 森﨑沙帆さん)「(駐車場の)長期利用の場合の割引サービスや空港内の店を利用された場合の割引サービスを拡充します」
利用者の増加といううれしい悲鳴の中、駐車場が見直される道内の空港。
値上げが続く一方で、利便性の向上が期待できそうです。