水供給や災害への懸念も 違法な森林伐採「怒り心頭」約3.9ヘクタール無許可開発 北海道倶知安町
北海道・倶知安町の羊蹄山のふもとで、必要な届け出なしに森林が伐採され開発されていることが分かりました。
無許可での開発に、地元住民からは怒りや不安の声が聞かれました。
羊蹄山のふもと、倶知安町巽地区です。
白い大きな建物のまわりは、森林が伐採され開発が進められている様子がわかります。
(石黒記者)「工事が行われているのは、羊蹄山のふもとも森の一角です。きょうは工事が止まっているのでしょうか、何か作業をしている様子はありません」
ここでは「別荘」として、2階建て住宅の建設が進んでいます。
道によりますと、災害防止などの観点から、1ヘクタールを超える森林での開発には事前の許可が必要ですが、4日、道の立ち入り調査で、およそ3.9ヘクタールにおよぶ森林が、無許可で開発されていたことが分かりました。
道は5日、開発事業者に森林法に違反しているとして、工事の停止を勧告しています。
無許可での開発に地元住民は―。
(倶知安町民)「いくらなんでもきりすぎだなと。原状回復してほしいなの一言です」
(倶知安町民)「(羊蹄山は)僕らの中では神聖な山なんですよそれを違法で開発して、山をドンドン削ってっていうのは怒り心頭ですよね」
また、現場の近くに住む人は、森林の伐採による影響に不安を抱えています。
(近隣住民)「この地区が工事現場から遠くないところから水ひいているので、開拓されると水が出なくなるんじゃないかなという心配。木を切ることによって、(雨が降ると)土砂災害が起きるんじゃないかというのが一番不安ですね。(この地区は)本当の農村地帯なんで、何とかして守ってもらいたいですね」
道は、森林の機能を維持するため、開発事業者に対し「復旧工事計画書」の提出を求めています。
06/11(水) 16:40