ニュース

NEWS

メガソーラー乱立に反対「原状回復は不可能」野口健氏が建設予定地を視察 法整備の課題を指摘

北海道・釧路湿原周辺で乱立している大規模な太陽光発電施設“メガソーラー”の開発を巡り、「待った」の声です。

世界的に有名な登山家の野口健さんが、10月2日に現地を視察しました。

2日に釧路市内を訪れた登山家の野口健さんです。

見ていたのは国の天然記念物・オジロワシの巣。

この場所はメガソーラーの建設予定地となっています。

メガソーラーは設置自体を直接規制するような法律はなく、釧路湿原周辺をはじめ道東地域で乱立しています。

そこに「待った」の声をあげようと、野口さんは視察に訪れました。

(野口健さん)「全国でメガソーラーの問題は大きくなっている。場合によっては原状回復させるとあるが実際には不可能ということですよね」

(野口健さん)「実際に見るのでは全然スケールが違う。こんなに広いのだと」

野口さんは世界7大陸最高峰登頂を成功させ有名になった一方、これまでエベレスト周辺の清掃活動やヒマラヤでの植林など自然の保護にも力を注いでいます。

(野口健さん)「メガソーラーが全部いけないわけじゃない。ヨーロッパのようにその何倍も植林をしないといけないとか、そのルールがあってのメガソーラー。日本はなかなかルールが決まる前に突っ走ってきてしまったところがあるので」

釧路市北斗での工事を巡っては、希少生物への悪影響が懸念されたまま開発が進み、8月末には森林法違反にあたる伐採が発覚。

いまは工事が中断されていますが、大阪の事業者「日本エコロジー」は希少生物の再調査や市と協議をした上で建設を再開したい考えです。

一方、釧路市では1日から、太陽光発電施設の設置を市長の許可制とする条例が施行されました。

野口さんは午後1時ごろに釧路市役所で鶴間市長と面会し、今後のメガソーラー開発について意見交換をしました。

(野口健さん)「みんなが注目しないと政治は動かない。ピンチをチャンスにどう変えていくか。釧路湿原ゆえに注目された。釧路が揺れていると思うが、その揺れを全国に広げていけたらいいなと」

著名人も乗り出す事態に発展した釧路でのメガソーラー問題。

法整備の課題は、一刻を争っています。

10/02(木) 17:16

ニュース