消えかかった道路の白線 道内各地で危険な状態に… 最新技術で効率的な塗り直しも可能になるか
道路の白線が消えかかったままになっている問題の続報です。
ほかにも見えにくい場所があるということで、白線の塗り替えを効率よくするにはどうしたらよいのでしょうか。
(岡田昭正さん)「現場はそこの部分です。横断歩道がまるっきりないような状態になっています」
小樽市望洋台1丁目にある公園近くの横断歩道です。
横断歩道も停止線も消えかかっています。
情報を提供してくれた岡田昭正さんです。
いつも危険を感じているといいます。
(岡田昭正さん)「子どもが公園だから横切っていくのに止まらない人がほとんど」
実際に車で通ってみると…
(向山記者)「止まれの看板が見えてきましたが、停止線はどこですかね。停止線も横断歩道も見えない状態です」
止まることは認識できても、どこで止まればよいかは瞬時に判断できない状態です。
取材中も停止線で一時停止しない車が…
2021年には白線がはっきりと見えていましたが、およそ4年後にはほとんど白線がはげ落ちてしまっていました。
(岡田昭正さん)「横断歩道がちゃんと整備されて、一時停止して完全に安全が確保されるようになってほしい」
一方、ほかの都市でもー
(林記者)「旭川市のこちらの道路。子どもたちが通学でも使いますが、横断歩道が見えません」
小学校に向かう児童が渡っているのは、旭川市豊岡11条1丁目の横断歩道です。
歩行者用の信号機がないため、目印となるのは横断歩道の白線ですが…ほぼ見えていませんでした。
子どもを通わせる保護者からは不安の声が聞かれました。
(保護者)「信号機がないのと、横断歩道の白線が薄いのが一番心配。特に注意して車を見るように、信号機がない分、車が来ていないか確認するんだよと教えながら一緒に登校しているところです」
交通安全にとっても重要な白線。
どうしたら効率的な塗り直しができるのか。
愛知県立大学大学院の河中准教授は、地元企業とある技術を共同開発したといいます。
(愛知県立大学大学院 河中治樹准教授)「車載カメラをつけて撮影しながら走行します。その路面に映っている白線・区画線・横断歩道・停止線とかAIで劣化具合を判定させる。走りながら計測撮影しているので、普段走っている車がデータさえあげてくれれば、街中がどういう状態でかすれているか、はがれているかをデータベース化していく」
白線の塗り直しに明確な基準はないため、現在は人の目で見て塗り直すべきかを判断していますが、AIを使ったこのシステムを活用すれば迅速な作業が期待できるといいます。
交通安全に欠かせない横断歩道や停止線。
交通事故を生まないためにも、最新技術を活用した対策も有効と言えそうです。