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【判明】北方領土から強制退去の日本人8800人超 引き揚げ船乗船者名簿調査で初めて明らかに

終戦後、旧ソ連によって北方領土から強制退去させられた元島民やその家族が、あわせて8800人以上いたことがわかりました。

元島民や後継者などで構成する「千島連盟」の関東支部が独自に調査を進め、樺太から函館に向かう引き揚げ船の乗船者名簿を分析することで判明しました。

終戦時、北方領土には約1万7000人の日本人が暮らしていて、そのうち半数ほどが自力で島を脱出し、残る半数が1947年から翌年にかけて、引き揚げ船で強制退去させられたとされていましたが、その具体的な人数が明らかになるのは初めてです。

調査では、1947年7月から翌年10月にかけて、少なくとも16隻の船にあわせて8800人以上の元島民と家族が乗っていたことが判明し、なかには乗船中に亡くなった人や生まれた人もいたということです。

樺太から函館へ向かう引き揚げ船には、樺太で暮らしていた日本人など31万人以上が乗船しましたが、このうち北方四島出身者を抽出することで明らかになりました。

千島連盟関東支部によりますと、北方領土からの強制退去はこれまで、当時を知る元島民らの証言によってのみ伝えられてきましたが、得られた結果は客観的な証拠となる貴重な資料になるということです。

乗船者名簿には氏名のほかに職業や北方領土での居住地などが記されていて、個人情報にあたることから、千島連盟関東支部は資料を精査できしだい、乗船者名簿をまずは元島民関係者らに開示することにしています。

04/19(土) 13:06

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