数回うなずいた内田梨瑚被告 求刑通り懲役27年の判決 男が乱入し驚く様子も…旭川高校生殺害
(山岡記者)「事件から2年が経ち、ついに判決が言い渡されました。判決を聞いた内田被告は、証言台で数回うなずきました」
(裁判長)「被告人を懲役27年に処する」
殺人などの罪に問われていた内田梨瑚被告23歳。
言い渡された判決は、求刑通りの懲役27年でした。
しかし、その10分後、想定外の事態が起きたのです。
(男)「被害者の家族はどうする気だ。人間のすることか。死刑やろうが!」
法廷内に突然、男が侵入。
「何が27年だ」などと叫びながら、傍聴席との仕切りの柵を乗り越えました。
(山岡記者)「午後3時35分ごろです。いま警察車両が旭川地裁から出ていきます。廷内で暴れた男が乗っているものとみられます」
その後、警察官が駆け付け、男は建造物侵入の疑いで現行犯逮捕されました。
けが人はいませんでした。
座ったまま、驚いた様子の内田被告。
休廷を挟み、騒然としたなか裁判は再開しました。
判決によりますと、内田被告は2024年4月、旭川市の神居大橋で留萌市に住む女子高校生を全裸にしたほか、橋の欄干に座らせ川に落とし殺害しました。
事件の発端はSNS上のトラブル。
女子高校生が内田被告の写真をSNSに無断で掲載したことでした。
(内田被告)「私には殺意はありませんでしたし、橋から落下させていません」
内田被告は初公判でこう述べるも、共犯の小西優花受刑者はー
(小西受刑者)「梨瑚さんが(高校生の)肩甲骨のあたりを両手で押しました」
2人の証言が真っ向から対立しました。
検察はこれまで、長時間にわたる監禁や執拗な暴行、わいせつ行為などがあったと指摘。
内田被告らが殺意をもって欄干の上に高校生を座らせるとー
「落ちろ」「死ねや」
突き落とした行為がなくても、高校生を脅迫したことが死を招いたと主張し、懲役27年を求刑しました。
一方、弁護側は、高校生が欄干の外側に立っている状態で、「携帯電話などを置いて立ち去っている」として、殺意はなかったと訴えていました。
注目の判決を傍聴しようと裁判所に詰めかけた人は、今回の裁判で最も多い373人。
(旭川市民)「論告求刑も聞いたが、(内田被告は)淡々と最後の話をしていたので、反省しているのかどうかも含めて確認したくて来ました」
(旭川市民)「この前も神居古潭の方に行ってきたが、心が痛む思いでした。求刑が懲役27年でしたので、それに見合った判決が出ればいいなと思う」
22日の判決で裁判長は、争点となっていた殺人の実行行為について判断理由を述べました。
(裁判長)「落としたかどうかは認定しないが、誤って落下したとしても殺人行為と認められる」
殺意も殺人の実行行為も、すべて認める判断を下しました。
さらに、「被害者の人格や尊厳を踏みにじる、非常に残虐で卑劣な犯行」と指摘。
「動機は短絡的・自己中心的で酌量の余地はない」として、内田被告に懲役27年の判決を言い渡しました。
世間を震撼させた凄惨な事件に対し、求刑通りとなった判決。
弁護側は控訴するかどうかについて協議したうえで判断するとしています。
※STVでは今回の裁判の「特定少年」について、事件の重大さや社会的影響などを総合的に判断し、実名で報道しています。