生まれつき障害あるアムールトラ「ココア」体調崩し展示中止 ファン訪れお守りも 北海道釧路市
生まれつき障害がありながら頑張って生きる姿が共感を呼んでいる釧路市動物園のアムールトラ「ココア」。
現在、体調を崩し展示が中止されていて、動物園にはココアを応援しようと全国からファンが訪れています。
2008年、釧路市動物園に生まれたメスのアムールトラ「ココア」。
2009年に命を落とした兄妹の「タイガ」と共に、生まれつき後ろ足に障害があります。
これまでに懸命に生きる姿が全国に共感を呼び、多くの来園者が訪れていました。
ところがー
(武田記者)「体調を崩しているココアは今、見る事が出来なくなっていて、部屋の前には心配する多くの人たちのお守りが寄せられています」
シャッターが閉められたココアの室内展示場。
現在16歳のココアは人間の年齢にすると70代。
3月末から食欲が落ち、体力も衰え動きが少なくなり、4月8日から展示が中止されました。
動物園には全国からココアへのお守りや応援のメッセージが寄せられ、18日も心配するファンが続々と訪れました。
(東京から来た人)「元気になってまた会える日を楽しみにしています」
(神奈川から来た人)「兄弟の分まで長生きしてほしい。なんとかよくなってほしいと祈っています。祈るしかできないので」
ココアが生まれた時、園長だった山口良雄さん。
4月初めに対面した時、これまでと様子が違ったと話します。
(釧路市動物園 山口良雄元園長)「以前のように走り回る姿がなくて、やっと起き上がっておぼつかない足で歩いているような状況でした。心配でしたね」
生まれた時から成長を見守ってきた山口さん。
動物園にとってもココアは特別な存在です。
(釧路市動物園 山口良雄元園長)「私たちがこれまで貰ってきた勇気と感動ですね。頑張れとはあんまり言いたくないんですけど、1日1日ココアらしくみんなに会っていただきたい、顔を上げてもらいたい」
アムールトラのココアは5月24日に17歳の誕生日を迎えます。
釧路市動物園によると、展示再開の目途は立っていないものの、体調は落ち着きつつあるということです。