テニスコート50面分!“世界一大きな絵”に込めた想い「とんでもないところまでいける」北海道
テニスコート50面分。
“世界一大きな絵”が北海道安平町でお披露目されました。
作者は28歳の男性。
規格外の巨大な絵に込められた熱い思いとはー
11月21日、安平町の高校のグラウンドに登場したのはー
(アーティスト 双杉旬太郎さん)「世界一大きな絵、完成しました」
縦110メートル・横120メートル。
面積はテニスコートおよそ50面分の、ギネス記録を上回る巨大な絵です。
作者は福島県出身のアーティスト・双杉旬太郎さん28歳。
安平町で暮らす双杉さんは、追分高校3年生を対象にアートの体験授業を行っています。
この「世界一大きな絵」はその授業の一環として制作しました。
(アーティスト 双杉旬太郎さん)「ベッドシーツを1500枚縫い合わせて、キャンバスを作るところからスタートしている。ぼくが世界一大きな絵を描きたいと思って、そのロマンだけでやったプロジェクト」
1500枚ほどのベッドシーツやおよそ100リットルのペンキは、双杉さんの情熱に共感した企業から提供されました。
多くの人のサポートもありできあがった「世界一大きな絵」には、双杉さんの構想から完成までの1年半の「思い出」が描かれています。
シマエナガは作品を手伝ってくれた恩人が好きな鳥。
ハマナスは自分を常に励ましてくれた行きつけの店の店長への感謝の気持ちが込められています。
作品は次の日に撤去することが決まっています。
1日限定の巨大な絵。
鑑賞した生徒たちはどのように感じたのでしょうか。
(記者)「アートの中に入る気持ちは?」
(高校生)「一言で言ったらスゴイ。普通の人はこんな大きな絵を作ろうと思わないし、想像力がすごい。非日常的な授業だと思うし、他の学校ではないような授業なので貴重だと思う」
(高校生)「(双杉さんは)自分のやりたいことをいつでもやろうという気力があるのが、ぼくらのこれからの将来にも役立つと思う」
(アーティスト 双杉旬太郎さん)「自分がやりたいと思ったことを熱中してやると、とんでもないところまでいけると証明したのではないかと思う。見てくれた人には自分自身の熱中できるものが何なのか向き合ってもらえたらうれしい」
一人のアーティストがひたすらに純粋に気持ちで描き上げた1日限りの「世界一大きな絵」。
そこに込められた思いは若い世代の心に刻まれています。