「百貨店の販売前に…」熱を帯びる“おせち商戦” 早期予約で割引特典…受付前倒しも 北海道
早めの予約での割引など、お得感のあるおせちに注目です。
毎年、どこのおせちにしようか悩む方もいると思いますが、道内では早くもおせち商戦が動き出しています。
「黄色いダイヤ」とも呼ばれるおせちの定番食材、数の子。
(藤得記者)「ずらりと並んだきれいな数の子。こちらの工場では年末や正月に向けた数の子の製造が始まっています」
北海道小樽市の水産加工工場です。
塩漬けにした数の子を色や形、卵の質に応じて選別し、手作業で丁寧に箱詰めしていきます。
普段1日に扱う数の子は300キロほどですが、需要が高まる年末に向けた繁忙期は2.5倍に増えるといいます。
(井原水産ほしみ工場 松永幸彦工場長)「ことしの数の子もいい出来だと思っています。色が良くて歯ごたえがいいので。受注が年末に向けてくるので、いまがピークに近づいている」
こうした中、数の子が彩りを添える正月料理に早くも動きが。
(宮崎記者)「ホテルの入り口を入ってすぐの場所にクリスマスケーキやオードブル、そして早くも、おせちのパネルが置かれています」
札幌市中央区のホテルでは9月1日、おせちの予約受付が始まりました。
(札幌グランドホテル 伊藤博之総料理長)「高単価な商品から売れていくかたちになっています。グランドホテルでは人数に合わせて少人数から大人数までバラエティを揃えています」
なかでも一番人気は、お値段4万9680円の三段重。
ホテル伝統のビーフシチューをはじめ、アワビや栗きんとんなど、和・洋・中の合わせて46品の料理が詰まっています。
早めの予約で割引もあり、すでに数十件の予約が入っているということです。
また、イオン北海道では、ネットショップで一部商品の予約受付を過去最速の8月1日に前倒したほか、登別市の第一滝本館も例年より早く8月15日に開始。
いずれも早期予約による、割引特典を設けています。
おせちの動向に詳しい専門家は、百貨店の販売が本格化する前に顧客を取り込む狙いがあると分析しています。
(富士経済 舩瀬三和さん)「新規参入の通販事業者を中心に早い段階で客の囲い込みを図りたいとか、予約を受けてしまいたいとか思惑がある。なかにはお盆の帰省に合わせて家族で話し合ってこのおせちをたのんでおくから、年末は帰ってきてねっていう話題のきっかけづくりになると言う企業もある」
お得感を前面に打ち出したおせち商戦。
早くも熱を帯びています。