北海道なのに「東京食堂」?名物“黒いから揚げ”に込めた想い 産炭地・芦別市【わがマチの金メダル】
今週は「わがマチの金メダル」と題して、北海道内各地の“金メダル級”の名物をご紹介しています。
きょうは芦別市にある「東京食堂」です。
芦別市なのになぜ店の名前に東京なのかー
秘められた思いに迫ります。
油でカラッと揚がった唐揚げ。
しかし、その色は真っ黒です。
この黒い唐揚げを求めて、多くのお客さんが店を訪れます。
(客)「意外とさっぱりしていておいしかったです。量が多くて、こんなに持ち帰りすると思わなくて。また食べに来ます」
(客)「見た目よりも軽い食感でおいしかったです。ボリューム満点で、体にも良いみたいですね」
この黒い唐揚げこそが、この店の名物「炭カラ」です。
唐揚げの衣には黒ゴマペーストが使用されていて、石炭がイメージされています。
炭カラのほか、サーモンやマグロの刺身までついたボリューム満点の定食は、ご飯のおかわりもできて、値段はなんと980円です。
(佐藤法正さん)「(ご飯は)食べ放題なんです。みなさんから逆に怒られます。お金とってくれって」
この食堂があるのは、かつて炭鉱の町として栄えた芦別市。
この黒い唐揚げには、店主の記憶が込められています。
(佐藤法正さん)「石炭を家庭に運ぶときにトラックからころころ落ちる。それを拾っては『母ちゃん石炭拾ってきた』って。燃料ですよね」
産炭地として栄えた芦別の歴史をいまの世代の人たちにも知ってほしいー
そんな思いから、店主の佐藤さんが「炭カラ」を開発しました。
そして、気になるのがこの食堂の名前です。
芦別市にあるのに、なぜ「東京食堂」なのでしょうか。
(佐藤法正さん)「芦別で生まれましたが、東京に40年くらい住んでいました。その恩と感謝という意味でここを『東京食堂』と名付けた」
店名には料理の修行を続けた東京での日々を忘れたくないという思いが込められていました。
(佐藤法正さん)「うまかった、満腹になった、みなさんのはげましの声が私のいまを支えているんです」
芦別の歴史と店主の思いが詰まった「東京食堂」。
料理を通じ、産炭地の記憶をいまの世代につないでいます。