暴行開始前「防犯カメラのない公園に移動を提案」当時17歳の少年に懲役30年を求刑 江別集団暴行
北海道江別市で2024年10月、男子大学生が男女6人から集団暴行をうけ死亡した事件の裁判員裁判で、検察は当時17歳の少年に対し、懲役30年を求刑しました。
強盗致死などの罪に問われているのは、川口侑斗被告(当時18)と少年(当時17)の2人です。
起訴状などによりますと、川口被告と少年の2人は、長谷さんと交際していた八木原亜麻被告や川村葉音被告らと共謀し、2024年10月、江別市の公園で大学生の長谷知哉さん(当時20)に暴行を加えて死亡させたうえ、現金やカードを奪うなどしたとされています。
【論告】
検察は「少年が関与したすべての責任が重大」と指摘。
「他の共犯者と比べても少年が主体的に暴行を加えたことは明らかで責任は重い」と主張しました。
・暴行開始前に、人通りや防犯カメラのない公園に移動することを提案するなどしている
・加えた暴行は苛烈(かれつ=厳しく激しいこと)かつ多数回で従属的とはいえない
・指紋が残ることを警戒するなど、他の共犯者には見られない狡猾さ(こうかつ=ずる賢いこと)がある
・被害者の預金を奪う機会を作り、強盗被害を拡大させた
・証拠の隠滅行為を優先し、救命行為を一切行わなかったことで被害者の死亡結果を確定した
一方で、暴行や強盗行為を開始したのは川口被告であること、犯行時17歳であったことなどを考慮し、懲役30年を求刑しました。
【弁護側の弁論】
弁護側は、生育環境などを考慮すべきで、あくまで少年は従属的な立場に留まると主張しました。
・被告の脆弱さは成育歴に起因し、他者から認められたいという潜在的な欲求をうかがわせている。その脆弱さ・未熟さから、(事件当時)冷静に対処できなかった
・自分の犯行と向き合い、責任の重大さを理解し、内省を深めている
・元来、粗暴性はない
・自身の脆弱性と向き合う能力がある
弁護側は、当時17歳という年齢を踏まえ、最長でも懲役20年とすることが相当と主張しました。
【最終陳述】
少年:この件について僕はとんでもないこと、取り返しのつかないことをしたと自分で思っております。被害者の方が若いうちに命を落としてしまったという事実は、とても許せないことであると自分でも思っています。なので今後一生反省し続けていきたいと思っています。(立って謝罪をしてもいいですか?と裁判長に尋ねて立つ)この度は自分の無責任な軽率な行動によりご遺族にとって大切な命を奪ってしまったこと、誠に申し訳ございませんでした。
少年の裁判は結審し、今後、川口被告の情状面の審理が実施されます。
判決は8月7日の予定です。
※STVでは今回の裁判の「特定少年」について、事件の重大さや社会的影響などを総合的に判断し、実名で報道しています。
