【解説】備蓄米の随意契約 価格は2160円 早ければ6月上旬から店頭に 専門家は課題指摘
【画像】備蓄米の随意契約 価格は2160円 早ければ6月上旬から店頭に 専門家は課題指摘
【競争入札】
政府備蓄米の売り渡しはこれまで「競争入札」で行われてきました。
この仕組みでは、最も高い価格を提示した集荷業者から契約できるため、当然価格は上がります。
ではなぜ競争入札だったのか。
コメの価格が、極端に下落しないように競争入札したといいます。
【随意契約】
これに対し今回、小泉農林水産相が打ち出したのが「随意契約」による政府備蓄米の売り渡しです。
「随意契約」では政府が価格を決められるため、これまでの落札価格より販売価格が下がれば、当然コメの店頭価格も下がる可能性があります。
【小泉農水相】
小泉農水相は「随意契約」で2022年産米20万トン、2021年産米10万トンを、60キロ・平均1万1556円で大手小売業者に直接売り渡し、集荷・卸売業者などの中間手続きを減らすことで、店頭価格は5キロ2160円程度になると見通しを示しました。
【専門家】
今回の「随意契約」による政府備蓄米の放出について専門家の見解です。
まず、大手小売業者しか「随意契約」ができない点について公平性が担保できるのか。
そして、小売業者に直接、玄米を売り渡すため精米などはどうするのか。
さらに、秋までに売るコメをすでに高値で買い、確保している卸売業者への補償はどうなるのか。
最も懸念されるのは、コメの価格が安くなり過ぎるとコメ農家への影響が出るではないかと課題を指摘しています。
26日から「随意契約」での政府備蓄米の申し込みが始まったため、一部の店では早ければ6月上旬から5キロ2160円程度のコメが並ぶ見通しです。
05/26(月) 16:16