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男性襲ったクマの目撃あったのに…斜里町「判断が難しかった」登山道閉鎖などに至らず 羅臼岳

北海道・羅臼岳で8月14日、26歳の男性がクマに襲われて死亡した事故で、検証結果が公表されました。

男性を襲ったクマはたびたび目撃されていて、人を避けないため追い払い対応を繰り返してきた個体だったということです。

(知床財団 玉置創司さん)「ことしに入り当該、親子グマと思われるヒグマの目撃情報が30件以上寄せられている状況でした。また、人を避けない・人に出会ってもすぐに逃走しないといった行動がたびたび確認されており、繰り返し追い払い対応、忌避学習付けが行われていた経過がございます」

知床半島でのクマの管理や人身事故対策を目的に、国や道・地元の町・知床財団で構成される知床ヒグマ対策連絡会議は検証結果を公表しました。

8月14日、友人と2人で羅臼岳に入山した東京の26歳の男性が、下山中に登山道でクマに襲われ死亡する事故が発生。

その後、男性を襲ったクマと子グマ2頭が駆除されました。

これはそのクマを駆除した場所です。

ほぼ平坦なものの道幅が狭く、また、夏にはクマのエサとなるアリが多く発生し、クマの出没が多発する場所でした。

また、連絡会議によると、事故の4日前にも羅臼岳の登山道付近で、今回駆除された親子グマとみられるクマの目撃情報があったということです。

しかし、注意喚起やパトロールの結果、危険事案に関する情報はなく、登山道閉鎖などの対応には至りませんでした。

その理由について斜里町はー

(斜里町 増田泰副町長)「登山者からいただいた情報をアンケートの形で収集しております。それぞれのケースが同一かどうかも含めまして、なかなかアンケートの中では判断が難しかったということはあります。どのような対応が必要なのかということは今後の検証と新たな対応ということになるのかなと思っております」

羅臼岳登山道の再開については、安全対策の構築がさらに必要だとして、2026年以降にずれ込む見通しが示されました。

連絡会議では2025年度中に検証結果をまとめる方針です。

09/12(金) 05:30

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