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“市長の許可制”など盛り込む条例案提出「雄大な自然を守っていきたい」メガソーラー設置工事 釧路市

北海道・釧路湿原周辺でのメガソーラーの設置工事について、市議会で市の許可制などを盛り込んだ条例案が提出されました。

市民からは国立公園の拡張を求める請願が提出されるなど、自然保護を求める動きが広がっています。

(釧路市・中村基明副市長)「釧路市自然と太陽光発電施設の調和に関する条例につきましては、本市における太陽光発電施設の適切な設置及び管理のための必要な手続き等について定めるものであります」

釧路市が9月4日、議会に提出したのは出力10キロワット以上のメガソーラー施設の建設を、市の許可制とする条例案です。

タンチョウなどの希少な生き物が生息する可能性の高い、釧路湿原国立公園周辺など、一部区域を「特別保全区域」として、建設を計画するときは希少生物の生息調査や保全計画を義務付けるなどの内容です。

(釧路市・鶴間秀典市長)「市民の皆さんと一緒に、この貴重な地域の自然を守っていきたいと思っております」

釧路湿原周辺では、大阪市の事業者が年内の完成を目指して開発を進めていますが、道は2日、違法な開発があったとして一部の工事中止を勧告しました。

また、国も動き出しています。

(浅尾環境相)「地域の意見を関係省庁にも共有し、国としてしっかりとしたことをできるように、どのような対応ができるか検討していきたい」

         

(今井亨さん)「初めて見たのは2022年とかそれくらいのころ。この湿原を見たときに感動して」

釧路市に住む今井亨さんです。

国立公園を拡張して、過剰を開発を制限するよう求める書面を市に提出しました。

(今井亨さん)「国立公園を拡大することによって、ある程度の規制は設けることができると考えております」

「先人たちが紡いできた雄大な大自然。それを守っていきたい」

条例案は、9月17日にも採決される見通しで、釧路市は来月から施行させたい考えです。

今回提出されたメガソーラーに関する条例案ですが、次の内容が盛り込まれています。

設置については「市長の許可制」で、事業計画を市長へ提出して協議することや近隣住民への説明会などが必要。

また「特別保全区域」という区域を指定できるようにする。

これはタンチョウやオジロワシなど、希少な野生動物が生息する可能性が高い区域を指します。

この区域に設置する場合は生息調査や保全計画案の作成が義務付けられます。

この条例案は、9月17日にも採決される見通しで、釧路市は10月から施行させたい考えです。

09/04(木) 18:57

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