自転車ヘルメット着用努力義務化から2年 浸透しないわけ デザイン性こだわった商品も 北海道
自転車の利用者のヘルメット着用が努力義務化されてから、4月で2年が経ちました。
しかし、北海道内の着用率はほかの地域と比べて低い水準にとどまっています。
その現状を取材しました。
5月27日の札幌中心部。
自転車に乗る人が多く見られますが…
(石黒記者)「多くの自転車が交差点を通っていきますが、ヘルメットはかぶっていませんね」
およそ1時間ウォッチングしたところ、ほとんどの人がヘルメットを着用せずに自転車に乗っていました。
(20代男性)「ヘルメットが(値段)高い。ホームセンターとかでちょっと今は。面倒くさいのはありますよね、かぶるときに」
(10代大学生)「髪が崩れるっていうのもある。学校に自転車で来ている人もいるんですけど、あんまりヘルメットを着けている人もいないなっていう感じ」
自転車利用者のヘルメット着用が努力義務化されてから4月で2年が経ちましたが、2024年7月時点での全国の着用率は17%。
一方、道内の着用率は10.3%と低い水準にとどまっています。
全国と比べると、道内では特に小・中・高の学生など若い世代の着用率が低く、大きな課題となっています。
ヘルメットを着用していないとどんな危険性があるのでしょうか。
これは人形を使った自転車同士の衝突実験映像です。
ぶつかると乗っていた人形は頭から地面に叩きつけられました。
また、頭部への衝撃を計測すると、ヘルメットを着けていない場合、特に後ろの席の子どもでは衝撃がおよそ17倍という結果に。
ヘルメットの重要性がわかります。
ヘルメットの着用率が8.5%と道内よりも低い香川県では、県内高校の自転車を利用する学生に対し、自転車用ヘルメット1個につき最大5000円分の補助券を配布するなど対策を進めています。
札幌市内の自転車販売店です。
(鈴木自転車商会 鈴木和明代表)「ヘルメットコーナーを紹介します。いろいろなヘルメットがあります」
最近人気になっているヘルメットがあるというので見せてもらいました。
(鈴木自転車商会 鈴木和明代表)「帽子とヘルメットが一体になっているタイプです。(おしゃれなデザインで)女性の方にもってこいだと思います」
一見するとカジュアルな帽子に見えるヘルメット。
しっかりと衝撃から頭を守りながら、おしゃれにヘルメットをかぶることができる人気の商品といいます。
(鈴木自転車商会 鈴木和明代表)「倒れたときの衝撃が2分の1になるデータも出ているので、必ずかぶっていただきたいと思う」
罰則のない努力義務ということもあり、なかなか習慣化されないヘルメットの着用。
万が一事故にあったときに命を守るためにも、積極的な着用が求められています。