「OSO18」は極度の肉食と判明 北海道で60頭以上の牛を襲ったヒグマ 福井県立大などが分析

北海道標茶町を中心に60頭以上の牛を襲った「OSO18」について、福井県立大学などの研究チームは2025年6月3日、骨を分析した結果、エゾシカを中心とした極度の肉食だったと発表しました。
OSO18は標茶町や厚岸町で60頭以上の牛を襲い、2023年7月に釧路町でハンターによって駆除されました。
福井県立大学などがOSO18の骨を分析した結果、本来は雑食ですが、OSO18は3歳から駆除された9歳まで、継続してエゾシカなどの動物性の栄養源に強く依存していたことが明らかになりました。
また、ヒグマにとって春先などを除いて、健康な大人のエゾシカを自力で狩って捕食することは難しいとされていますが、OSO18は季節を問わず長期間エゾシカを食べていた形跡があったということです。
さらに、北海道内のヒグマおよそ600体についても分析した結果、標茶町周辺で駆除されたヒグマは知床を除くほかの地域と比べて、エゾシカなどに強く依存している個体の割合が高いことが分かったということです。
この結果について、福井県立大学の松林順准教授は「標茶町周辺のデータは最近のもので、他の地域は古いデータを使用している。そのため、地域的なものなのか、最近の変化なのかがまだわかっていない。道内全体のヒグマの食性について最近の変化を研究する必要がある」と話しています。
06/04(水) 20:04