猛暑で「発育が止まった」 野菜の収穫量減少で価格高騰 注目は入荷量安定のカボチャ 北海道
記録的な猛暑が続いた影響で、北海道産の農作物の収穫量が減るなどして価格が高騰しています。
その一方、値段が例年と変わらない野菜もあり、消費者から注目されています。
土の中から掘り出されたのは、まるまるとしたジャガイモです。
しかし、その大きさはというとー
(武田記者)「こちらたった今収穫されたばかりのジャガイモなんですが、かなり小さいですね。私の掌と比べてもかなり小さいのが分かります」
こちらは道内有数の農耕地帯・十勝の帯広です。
ジャガイモの収穫期を迎えていますがー
(アグリファッショングループ 橋爪恒雄さん)「茎と葉っぱが枯れてしまっている状態で、これがもう7月から見られていました」
地中に栄養を送る葉や茎がしおれています。
とれたものを比べてみても一目瞭然。
画面右側が通常サイズですが、一回り以上小ぶりです。
(アグリファッショングループ 橋爪恒雄さん)「いま掘ってもこういう小さいのしか出てこない状態なので、小さい段階で発育が止まってしまった」
今シーズンは十分に成長しきれないイモが目立つといいます。
その背景にあるのがー
今シーズンの記録的な高温と雨の少なさです。
帯広では過去最高気温となる38.8℃を7月24日に観測。
7月の降水量も平年の半分以下に。
札幌でも101年ぶりに真夏日の日数を更新し、32日に達しました。
(アグリファッショングループ 橋爪恒雄さん)「雨が降らない時期と猛暑によってかなり十勝の農家にとってダメージを受けているという状態」
猛暑の影響はほかにもー
(マルコストアー 佐々木康介さん)「こちらの葉物コーナーの野菜がすごく値上がりしている状況です」
日照りが続き、収穫量が少なかったことから価格は高騰。
たとえばこちらの道産ホウレンソウは例年210円余りですが、ことしは278円に。
ニラは110円から150円ほどに上昇しています。
(マルコストアー 佐々木康介さん)「北海道は30℃を超えてずっと育ちにくい環境が続いているので、収穫量が減って値段も上がっている」
その一方で、例年通りの入荷量を確保できそうな野菜もあります。
(長南記者)「値上がりする野菜が多い中、タマネギやニンジンの値段が例年通りとなっていて、比較的求めやすいということです」
暑さの影響を受けにくいカボチャなどは、例年並みの価格で推移しているといいます。
(客)「なるべく安いものを買おうとしています」
(客)「(子どもに)食べさせてあげられるものが少なくなるなと感じることがある」
野菜の価格にも影響が出始めた厳しい暑さ。
食卓に欠かせない食材だけに、賢い買い方が求められそうです。