死亡の配達員「おとなしくて良い人」クマは住宅街の“草藪”つたい移動か 福島町長が対策示す
7月16日午後2時ごろ、北海道福島町の新聞配達員・佐藤研樹さんの葬儀が執り行われました。
(佐藤さんの同僚)「おとなしくて良い人だった。最後に話をしたのは11日。クマを見たって、大きなクマでおっかなかったって。クマを見たならパトロールの人に言って来た?と言ったら言ってきたと(言っていた)。気を付けないといけないねと話していたら、まさかと思って信じられなかった」
佐藤さんは7月12日、三岳地区で新聞配達中にクマに襲われて死亡しました。
腹部を中心に噛まれたような傷があった佐藤さん。
死因は出血性ショックだと分かりました。
そして16日もー
(吉岡記者)「またしても目撃情報がありました。この場所は男性がクマに襲われ発見された場所でもあります」
佐藤さんが襲われた茂みで再びクマが目撃されました。
午前1時半ごろ、ドライバーが茂みの中に光る目が見えたため確認したところ、クマ1頭を発見したということです。
佐藤さんが襲われる数日前から町内ではクマの目撃が相次いでいました。
専門家の調査から少なくとも2頭いるとされています。
対策として15日夜、町内に設置されたのが箱わなです。
複数回クマが出没していたスーパーのゴミ置き場など、町内にあわせて6つ設置されましたが、いまだ捕獲には至っていません。
(福島町民)「前は朝この公園でジョギングしていたけど、歩けなくなっているから全然歩いていない。おっかなくて出て歩けない」
なぜ人が住む住宅街にも関わらず、クマが出没を繰り返しているのでしょうか?
(山本記者)「住宅が多く立ち並ぶエリアにも、私の背よりもはるかに高い草がそのまま放置されています」
取材を進めると、福島町内は住宅街に草藪が多いことが分かりました。
クマは茂みに隠れ移動する習性があることから、藪をつたって移動している可能性はあると専門家は話します。
(北海道立総合研究機構 釣賀一二三さん)「市街地に出て来てなお隠れることができる薮は、安全確保のために刈りはらうというのは進めていくのはいいことですし、対策としては進めていただければと思う」
先ほど行われた会見ではー
(福島町 鳴海清春町長)「クマが山から入ってくるエリアを防護柵でふさいで侵入を防ごうと。その手前に箱わなを設置して確保する。来週から少しずつ道の協力を得ながらやっていけるのではないか」
連日クマの出没情報があり、落ち着かない毎日を過ごす日々。
住人の安全確保が何よりも優先されなくてはいけません。
これまでに福島町で確認されているクマの痕跡や目撃情報です。
12日午前3時ごろ、新聞配達中の佐藤研樹さんがクマに襲われ亡くなりました。
連日目撃などが相次いでいますが、16日も午前1時半ごろ、佐藤さんが襲われた場所でドライバーが茂みの中に光る目が見えたため確認したところ、クマ1頭を発見したということです。
また、午前2時ごろには福島町月崎の住宅街で、クマとみられる動物の唸り声を住民が聞いています。
警察などはパトロールを強化し警戒を呼び掛けています。