ニセコ町は本当に物価高い? 「カレーライス物価」でPR 実は全国平均より安い…? 北海道
外国人のスキー客などが増えて物価が高騰しているイメージが広がっているという北海道ニセコ町。
そんなイメージを払しょくしようと町が発表したのは「カレーライス物価」です。
なぜなのでしょうか?
羊蹄山のふもとにあるニセコ町の道の駅です。
産地直送の野菜を求めて各地から客が訪れます。
(倶知安町から来た人)「スーパーよりはずっと安くて鮮度もいいものが多い」
(札幌から来た人)「掘り出し物や季節のものがあるから寄っている」
産地ならではのお買い得品が並びますが、ニセコ町には地元住民の生活実態とかけ離れたイメージが定着しているといいます。
(ニセコ町商工観光課 馬渕由香課長)「ハンバーガー3000円という報道をされて、ニセコに高級なイメージがついてしまい、“ニセコ価格”という言葉が全国的に広がった。SNSで拡散されて影響が大きかった」
良質な雪を求めて外国人スキー客が殺到するニセコエリア。
“ニセコ価格”と呼ばれる極端な物価高騰のイメージによって、住民にも影響が出始めています。
(ニセコ町商工観光課 馬渕由香課長)「直接的なダメージを受けているのは宿泊業者と、体験事業者も少なからず影響を受けている」
こうした状況を打開するためにニセコ町が注目したのが「カレーライス物価」。
「カレーライス物価」とは、カレーライスを作るのに必要な費用を計算したもので、家庭の食卓への影響を示す指数です。
ニセコ町の3月の「カレーライス物価」は、肉や野菜などの具材が178円、ごはんが176円などで合計382円。
全国平均よりも25円安いことが分かりました。
(ニセコ町商工観光課 馬渕由香課長)「確かに冬の時期、一部のエリアでは価格が高騰しているところがあるが、あくまでそれは一部の地域・一部の期間であって、ニセコ町全体ではない」
実際に町内のスーパーマーケットで商品の価格を見てみるとー
(長岡記者)「野菜売り場を見てみると、タマネギが3個入りで214円、札幌のスーパーと比べても大きく違いはないようにみえます」
(Aマートニセコ店 戸澤卓也店長)「タマネギやジャガイモなど、ほかのスーパーと遜色ない価格で提供しているので、報道で皆さんがイメージしている価格や物価のイメージとは違う」
ニセコ町の生活実態を正しく伝える「カレーライス物価」。
町は今後、毎月発表し、誤ったイメージを払しょくしたいとしています。