競り落とされた秋サケ店頭に「筋子が出てくると秋だな」定置網漁解禁で約700キロ水揚げ 北海道
北海道・えりも沖では秋サケの定置網漁が解禁され、札幌の中央卸売市場で開かれた初競りでは1キロ11万1134円の史上最高値がつきました。
秋の足音が近づく中、2025年も北海道の味覚に異変が起きています。
札幌の中央卸売市場で初競りにかけられたのは、日高の高級ブランド「銀聖」などおよそ1.7トンです。
最高値は札幌市内の水産会社が競り落とした1キロ11万1134円で、記録が残っている2014年以降でもっとも高い値がつきました。
(最高値でサケを競り落とした日の出本田水産 眞下治次長)「漁師に頑張ってたくさん獲ってもらえるように期待を込めて、この値段をつけました」
日高のえりも沖です。
日高管内では秋サケの定置網漁が解禁となり、この漁船では初めての漁でおよそ700キロが水揚げされました。
近年、不漁が続く秋サケ。
道立総合研究機構によりますと、2025年の来遊数は、えりもより西で126.2%と前年を上まわる見通しです。
しかし、道内全体では前年比64.5%と不漁が予測されています。
札幌市西区のスーパーです。
(藤得記者)「競り落とされた秋サケが店頭に並びました。切り身や筋子で魚売り場は赤く色づいています」
秋サケは100グラムあたり430円で店頭に並びました。
2024年の同じ時期と比べて1.5倍ほど高いといいます。
(買い物客)「秋サケが並んで筋子とかが出てくると秋だなって感じしますよね」
(買い物客)「例年に比べてちょっと高いなって。100円は安くなってくれたらいいですよね」
その秋サケと同じく旬を迎えているのがサンマです。
札幌の場外市場にあるこちらの店では、根室産のサンマが1匹380円で並んでいました。
中でも目を引くのが、その大きさや太さです。
(店員)「なかなかこのサイズ入ってこなかったんでね、去年まではね。ことしは特に大きくていいものがお安く手に入るので」
(福岡から来た人)「光輝いているように見えます。分厚いですね。おいしそう、いま食べたいね」
サンマは焼きか刺し身で、併設されている食堂で味わうことができます。
(樋口記者)「身がしっかりとしていて非常に脂ものっているので食欲がそそられます」
2024年は1匹130グラムほどのものが多く、価格も700円から800円ほどでしたが、2025年のサンマは1匹200グラムで、2024年の同じ時期よりも300円ほど安いといいます。
(北のグルメ 平出啓悟さん)「去年の2.5倍くらいの量が漁獲されておりますので。いい黒潮が流れ込んできておりますから、本当に大型でいいサンマが入ってきているというのは聞いております。秋の味覚の代名詞と呼べるサンマは今回、目玉品と思います」
北海道の秋の味覚を代表する「サンマ」と「秋サケ」。
両方が手ごろな価格で店頭に並ぶ日はいつになるのでしょうか。