減らないタバコのポイ捨て 路上喫煙も…自治体は喫煙所設置を検討 市民の受け止めは 北広島市
タバコの受動喫煙を防ぐために分煙の動きが社会的に加速するなか、北広島市や札幌市では路上喫煙が問題となっています。
自治体では喫煙所の設置も検討していますが、市民の受け止めもさまざまです。
多くの人が行き交いますが、タバコを片手に歩く人や路上喫煙をする人の姿がー
なかにはタバコの吸い殻を地面に投げ捨てる人まで。
ここは再開発が進むJR北広島駅周辺です。
(向山記者)「花壇にはタバコの吸い殻が捨てられています。この辺り一帯の路上での喫煙が禁止されていて、近くの電柱には看板が設置されています」
北広島市では2023年から、副流煙による健康被害防止などの観点で、駅からボールパークまでの一部の道路で路上喫煙を禁止しています。
市は看板などを設置してルールの周知を図っていますが、路上喫煙やタバコのポイ捨てが後を絶ちません。
禁止エリアで喫煙をしていた男性はSTVの取材にー
(喫煙をしていた人)「禁止の場所だとは知らなかった」
市では減らない路上喫煙などの対策として、駅周辺に喫煙所をできるだけ早い時期に設置する方針を固めました。
(喫煙所に賛成の人)「設けてあげた方がいいんじゃない。路上で吸われるよりね。ポイ捨てする人もいるし、そこできちんと吸ってもらう」
(喫煙所に反対の人)「喫煙所ができるとその周りが汚れるので禁煙にしてほしい」
市民の受け止めも様々。
喫煙所の設置場所や費用面など課題もあります。
(北広島市 下野直章さん)「残念ながら路上で喫煙する人も実際わたしも何人も見ている。ある程度の対策は必要。設置する場所を選定している。設置したあとで煙が周りに届かないかどうか、場所の選定が一番の課題」
路上喫煙の問題は札幌の大通公園でもー
(阿部記者)「大通公園7丁目にやって来ました。見渡すと木陰でタバコを吸っている方が見受けられます」
大通公園5丁目より西側では喫煙が禁止されていないため、公園内の受動喫煙が問題となっていました。
そこで、札幌市は分煙の効果を確かめる実証実験として、2023年12月に大通公園の5丁目に喫煙所を設置しました。
現在も多くの人がこの喫煙所を利用している一方で、禁止されているエリアや喫煙所ではない場所でタバコを吸う人が一定数いるのが現状です。
(阿部記者)「5丁目の喫煙所があることは?」
(路上喫煙をしていた人)「こっちに住んで長くないのでそこまで詳しくないです。なかなかやっぱりタバコを吸う場所を探すのも結構ひと手間ある」
札幌市は2025年3月に実証実験を終える予定でしたが、路上喫煙する人が減らないため、当面の間、喫煙所の設置を継続することにしています。
(秋元札幌市長)「いまの5丁目の設置で足りるのか足りないのかということもありますので、試験継続することと、タバコの喫煙に対するルール・マナーを守っていただくことの啓発をセットで行っていきたい」
タバコを吸う人も吸わない人も気持ちよく生活するために、喫煙所をどのように設置するべきなのか自治体の模索が続いています。