「経営者として責任を強く感じる」桂田精一被告の裁判結審 判決は6月17日 知床遊覧船事故
北海道・知床沖で遊覧船が沈没した事故の裁判は、4月17日に結審しました。
桂田精一被告は「経営者として事故を防げなかった責任を強く感じている」と最後に述べました。
(桂田精一被告)「私はこの事故を決して忘れることはありません」
最終陳述でこう述べた桂田精一被告。
およそ3分間、用意してきたメモを読み続けました。
(桂田精一被告)「経営者として事故を防げなかった責任を強く感じています。今後の人生の中で向き合い続けていきたい」
しかし、乗客の家族はこの言葉を納得できなかったといいます。
(息子が行方不明の父親)「文章を読んでいるだけで、心も何もこもっていない」
(家族が行方不明の男性)「誠心誠意という言葉は全く当てはまらない」
桂田被告は2022年、業務上の注意義務を怠り、知床沖で遊覧船を沈没させ、乗客乗員26人を死亡させたとされています。
裁判では「事故を予見できたかどうか」が最大の争点です。
弁護側は17日の弁論で、「海水が流入したハッチに不具合があることを知らされておらず、予見の可能性を認めることはできない」「当日の気象・海象下では一般的に帰港することが可能で、死傷事故が発生する具体的な危険性を想定できない」などと主張。
業務上過失致死罪は成立しないとして無罪を訴えました。
その一方で、検察側は16日ー
(検察)「運航管理者という立場を理解していない被告人によってもたらされた人災である」
さらに、「当日の気象・海象下では、KAZU Iが操船困難となり乗客らが死傷する危険性を予見できた」「人命軽視の態度も甚だしい」などと指摘し、法定刑の上限となる禁錮5年を求刑しました。
判決の行方について専門家はー
(宮崎産業経営大学特任教授 松井孝之弁護士)「法律的な頭で考えれば弁護側の言うことは非常に説得力がある。ただし、社会常識として法律を当てはめると検察の方が有利な事件(事故)なので、難しいですね」
裁判は17日に結審し、判決は6月17日に言い渡されます。