エアコン設置2割未満 始業式は教室で実施 午前授業や簡易クーラーで熱中症対策 札幌の小学校
厳しい暑さが残る中、札幌の小学校で8月25日に始業式が行われました。
エアコンの設置は一部の学校に留まっていますが、小学校の熱中症対策はどうなっているのでしょうか。
(児童)「夏休みの思い出は室蘭に行って花火を見たことです」
(児童)「2学期で頑張りたいことはリコーダーです」
札幌市内の小学校です。
教室には夏休みを終えた児童が戻ってきましたが、ふだんと変わった光景もー
(庄司直美校長)「きょうはみなさんの体のことと暑さのことを考え、テレビでの始業式となりました」
それは始業式のスタイルです。
例年は体育館で行っていましたが、熱がこもりやすいことなどから送風機などがある教室で実施。
「熱中症対策」として初めて場所を変更しました。
加えてこんな呼びかけもー
(担任)「そしたら先に水飲みタイムをとろうと思うので」
熱中症を防ごうと、積極的に水分補給を呼びかけていました。
その理由は・・・
(長南記者)「こちらの教室にはまだエアコンが設置されておらず、送風機や簡易的なクーラーで暑さをしのいでいます」
こちらの学校ではまだエアコンが設置されていないのです。
札幌市教育委員会は、2027年度までに公立学校のすべての普通教室などにエアコンを設置する方針ですが、25日時点で設置が完了したのは59校。
全体の18.9パーセントに留まっています。
(長南記者)「エアコンは早くついてほしい?」
(伊藤猛教頭)「可能であれば…ついている学校の話を聞くといいなとは思いますが、いま出来ることをしっかりやっていくしかない」
札幌市教育委員会では、夏休み明けの平均気温が例年より高いという予報をうけ、25日から29日までを「熱中症対策強化週間」にしています。
この学校では対策として今週いっぱいは4時間目で終了し、午後は児童を帰宅させるということです。
一方、オホーツクの紋別市では熱中症対策として、2025年度からこんな設備がすべての小中学校に導入されていました。
それが、いつでも冷水を飲むことができるウォーターサーバーです。
休み時間中は遊んで汗をかいた子どもたちが水分を補給していました。
持参した水筒に水を入れる子どもの姿もー
(児童)「最近暑いから水を飲んで無くなっちゃうときがあるから、そのときに水筒に入れたりして役立ちます」
紋別市では2024年、市内のすべての小中学校にエアコンも設置されていて、暑さ対策に余念がありません。
(越智麻矢教頭)「遊んだ後でも教室で過ごすことができることで、安心して体育などを行うことができるようになりました」
猛暑が続くなか、子どもたちが快適に授業を受けられるように、道内の学校では様々な熱中症対策が進んできているようです。
【エアコン設置状況】
札幌市の公立学校のエアコンの設置率は25日現在でわずか18.9パーセント。
業者不足や電気設備が各校で異なり、改修が必要になったりと設置に時間がかかっているということです。
普通の教室にエアコンがついていない札幌市の小学校では、各教室に送風機や簡易クーラーをつけたり、授業を短縮したり、保健室などのクーラーがついている部屋で生徒を休ませるなどして暑さ対策をしていました。
札幌市教育委員会は、例年より気温が高い見通しの今週いっぱいを「熱中症対策強化期間」として、各学校に対策を呼び掛けています。