“家計の味方”豚肉が高騰 2000年以降で最高値「突然のことで困っている」猛暑で出荷頭数減少
物価の高騰が続く中、「家計の味方」とも言われてきた豚肉がいま、高騰しています。
2024年からの猛暑が影響しているということですが、スーパーでは客離れを防ぐため、様々な工夫をしています。
厚さ7センチ、重さは何と600グラムとボリューム満点。
北海道砂川市のご当地グルメ「ポークチャップ」です。
(客)「初めて食べました。柔らかくてソースも美味しかったです」
(客)「ソースが美味しいし、お肉も柔らかくてペロッと食べられる」
疲労回復に効果的とされ、夏バテ予防にピッタリの豚肉。
しかし先週、仕入れ値が1割値上がりしたといいます。
使っている豚肉の量が多いだけに、今後値上げも検討せざるを得ないといいます。
(cake&cafe笑飛巣 奥山芳美店長)「色々なものが値上がりになって仕方ないかなと思っているが、突然のことでびっくりしています。どうしようと困っています」
ホクレンによりますと、取引された国産豚肉の価格ですが、6月平均で比較すると、2025年は前年を1.2%上回って660円と、2000年以降で最高値となっています。
影響はスーパーにも・・・
(クーリッチ拓北店 高西邦明店長)「豚肉のバラスライスに関しては100グラム当たり248円。これは先月末は198円でした」
こちらの店では、6月末から比べると豚肉が100グラム当たり50円値上がりしました。
(客)「高くなっていますよね。(食べるのは)魚のほうが多くなっている」
高騰している理由の一つが、2024年からの猛暑の影響です。
豚の出荷頭数が減少し、価格の高騰につながっています。
(クーリッチ拓北店 高西邦明店長)「去年の暑さで豚の数が少なかった。そしてことしの暑さで肉質がうまくいかないと聞いています」
店では客離れを防ぐためにこんな工夫も。
(山本記者)「豚肉の値段が上がる中、1日2回タイムセールを行って、買いやすい価格で提供しているということです」
時間限定で豚肉を1割安く販売するセールを実施しています。
さらに、少しでも家計の負担を減らそうと、鶏肉の価格も下げたといいます。
(クーリッチ拓北店 高西邦明店長)「豚肉が高いので、普段の食卓の中で価格的に圧迫してしまうので、価格訴求できる鶏肉を料理に使っていただいて、お客さんの生活を守る部分があるので、少しでも協力できたらなと思っています」
連日の猛暑が続く道内。
豚肉の価格高騰は8月も続く見込みで、今後も家計への負担が心配されます。
【豚肉価格グラフ】
北海道内ではここ数年、豚肉の価格上昇が続いています。
こちらはホクレンがまとめた豚肉の卸売価格をそれぞれ6月のもので比べたグラフです。
2021年を機に価格は上昇傾向になっており、10年前と比べるとおよそ3割アップしています。
その理由としてホクレンの担当者に話を伺いました。
・ここ数年、夏が暑いことで食欲低下などで豚が思うように育たなかったり、子どもを産む数にも悪影響を及ぼすなど高値傾向になっている
・夏の高値傾向は本来、涼しい秋には収まるが、これに燃料高なども影響し、ことしはどうなるか見通しが難しい