土の中から遺体発見 職場社長に生前語ったこと 傷害事件で負傷してから姿消す…最悪の結末に 北海道
札幌市で8月から行方不明になっていた男性がむかわ町の山林で見つかった事件で、男性を刃物で切りつけたとして逮捕された男と事件前からトラブルがあり、周辺に相談していたことが新たにわかりました。
(メッセージ)「大上とのことがあった後、いろいろなことがありすぎて、本当に生きているのが疲れてくるくらいのことばかりで」
勤務先の社長に知人とのトラブルを相談する男性。
札幌市白石区の西村隆行さんです。
このメッセージの後、会社を辞めたという西村さん。
先週金曜日、事態は最悪の展開を迎えます。
(山本記者)「こちらの空き地の中から遺体が見つかりました。土はいまだに掘り起こされたままになっていて、捜索のあとがうかがえます」
9月19日、むかわ町の山林で、地中深くに埋められた西村さんの遺体が発見されました。
死体遺棄の疑いで逮捕されたのは、苫小牧市の会社員・梅津悠希容疑者。
8月3日未明、西村さんの遺体を埋めて遺棄した疑いが持たれています。
カギを握るのは西村さんとトラブルになっていた「大上」という人物。
実は8月、西村さんを刃物で切りつけたとして傷害の疑いで逮捕・送検されています。
この犯行の瞬間を目撃していたのが、大上容疑者の知人の男性です。
(目撃者)「大上が包丁を持って出てきて、刺されたんじゃないかな」
8月2日夜、知人の男性宅に大上容疑者が突然押しかけます。
その直後、西村さんも男性の家を訪問。
路上で話をしていたところ、大上容疑者が包丁を取り出し、西村さんを切りつけたといいます。
(目撃者)「後で気が付いたらここの壁に血痕があって、血がぽたぽた落ちていて。大上が病院連れて行くからと」
大上容疑者は西村さんを車に乗せ病院に連れていくと言い残し、現場を立ち去りました。
しかし、この日を境に西村さんは行方不明に。
警察は8月15日に大上容疑者を逮捕し、移動ルートを捜査。
むかわ町で一緒に行動していたとみられる梅津容疑者の話をもとに捜索したところ、西村さんの遺体が見つかったのです。
死因は出血性ショックでした。
大上容疑者は刃物で切りつけたことは認めているものの、「西村さんを途中で車から降ろした」という趣旨の話をしているということです。
(西村さんの勤務先の社長)「寂しい…体の一部がなくなったような気持ち」
こう話すのは、西村さんからSNSでたびたび相談を受けていた勤務先の社長です。
今回の事件前の6月にも、大上容疑者とのトラブルについて相談があったといいます。
(西村さんの勤務先の社長)「今もめてるって。大上って人間の名前が出てきたのはそのときが初めてだった」
西村さんはトラブルが原因とみられるけがの写真を社長に送っていました。
(西村さんの勤務先の社長)「すぐに病院行ってこいって言った。悔しいさ。また働く日を願ってやまなかった」
大上容疑者と西村さんの間に何があったのかー
警察は事件の全容解明を進めています。