残された動物は200以上…除却命令の期限10月末まで “行政代執行”の可能性も ノースサファリ
2025年に閉園したノースサファリサッポロに対し、札幌市はすべての建物の撤去を命じる「除却命令」を出しました。
(長南記者)「市の担当者がサクセス観光側の弁護士事務所に入っていきます」
3月23日午前11時過ぎ、札幌市の担当者がノースサファリサッポロの運営会社「サクセス観光」に言い渡したのは、すべての建物の撤去を命じる「除却命令」です。
(札幌市開発指導課 坪田修一課長)「命令書は渡してきました。除却命令の(期限は)10月31日までです。ことしの」
南区にあるノースサファリサッポロは、都市計画法や建築基準法に基づく許可を得ず、20年にわたって違法に建物を建設し営業してきましたが、2025年9月末に閉園しました。
(長南記者)「閉園から半年経った園内には建物や動物たちが残っています」
市は当初、2025年12月末までの撤去を求めていましたが、現在も37棟の違法建築物が残されたままとなっています。
これに対し、サクセス観光は2月、市に弁明書を提出。
「都市計画法違反は事実」と認めた一方で…
「これ以上建物が増えることはない」「動物の移動先が確定していない」
これらを理由に「除却命令は不適法だ」などと主張していました。
サクセス観光の計画では、14棟を先行して撤去し、残る建物については動物の安全を確保しながら作業を進めるとしていましたが、「2027年11月」までかかるとの見通しを示していました。
しかし、市が定めた撤去期限は「2026年10月末」。
その理由については…
(札幌市開発指導課 坪田修一課長)「20年近く指導してきた中で違法建築物の数が増えてきたというのもありますし、他の事案と比較しても37あるというのは多い部類に該当するので、除却命令は妥当だと判断した。動物の移送は春先と秋口でないとできないとのことだったので、そういうところを総合的に判断して10月31日までということで設定した」
命令に従わない場合、刑事処分や市が強制的に撤去する「行政代執行」に踏み切る可能性もあります。
サクセス観光は今回の除却命令に対して、「主張が受け入れられなかったことは遺憾。命令書の内容を精査し、今後の対応について検討する」とコメントしています。
一方で、園内にはいまだ200以上の動物が残っています。
この動物たちを引き取り、事業を引き継ぐ意向を示しているのが、東京の投資会社「ビーチキャピタル」です。
さきほど社長がSTVの取材に応じ、今後の計画を語りました。
(投資会社ビーチキャピタル 赤澤芳樹社長)「10月というのは想定内でしたので、4月中にはできたら移転場所は決めてしまいたいなと思うんです。ただそれと並行して大切なことは、やっぱり動物のケアが必要だなと思うんですね。今の行政が出された10月末という、区切られたデッドラインを何とか守れるように、 頑張って探していったり、許可申請をしたりしようとは考えております」
違法建築物の撤去と残された動物のケアはどのように進むのか。
異例の除却命令の今後が注目されます。