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「動物へのストレス考慮」無許可建築118棟残る 補助金も返還されず…9月末閉園ノースサファリ

札幌市は9月18日、ノースサファリサッポロに立ち入り検査に入り、無許可で建てられた建築物が今も118棟あることを確認しました。

(山本記者)「いま違法建築の撤去状況を確認するため、ノースサファリサッポロに市の職員らが立ち入り調査に入ります」

札幌市南区のノースサファリサッポロでは、市の職員がおよそ2時間にわたり園内の建物の数など撤去状況を確認しました。

ノースサファリは「市街化調整区域」に156棟の建物を無許可で建て、およそ20年にわたって営業を続けていたことが問題視され、9月末の閉園が決まっています。

18日の立ち入り検査で、園内にはいまだ118棟の建物が残っていることが確認されました。

(札幌市開発指導課 坪田修一課長)「100棟以上の建物が残っているので、引き続き建物の除却の指導は継続して行わなければならない」

ノースサファリは市への説明の中で、獣舎の撤去について動物へのストレスを考慮しているため時間がかかってるとし、閉園後は撤去のスピードを早めると伝えたということです。

市は18日の状況を踏まえ、建物の撤去を命じる行政処分について検討するとしています。

また、新たな事実も分かりました。

(山本記者)「札幌市は今月11日までに補助金750万円の全額返還を求めていましたが、運営会社は返還に応じていません」

ノースサファリサッポロの運営会社「サクセス観光」は2023年、宿泊施設を整備するための事業再構築補助金として、国から6000万円の交付を受けました。

しかし2025年7月、国は、宿泊施設は市街化調整区域に無許可で建てたもので都市計画法違反にあたるとして、補助金の交付取り消しと全額返還を命じました。

札幌市も国に連動し、2023年に750万円の補助金を交付しましたが、8月に交付決定を取り消し、9月11日までに全額返還を求めていました。

市は12日、サクセス観光が返還していないことを確認したということです。

サクセス観光側は、補助金で整備したトレーラーハウスは建築物ではないため法令違反にあたらないとして、国を相手取り、返還命令の取り消しを求める訴えを起こす方針です。

閉園まで2週間を切ったノースサファリサッポロですが、閉園後も多くの課題が残されることになりそうです。

09/18(木) 16:13

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