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クマの目撃・食害はいつまで続くのか…「山の中の実りが本当に悪いなら長引く可能性も」各地で出没続く

中学校の中庭をゆうゆうと歩く1頭のクマ。

8月20日に北海道初山別村で撮影されたクマです。

23日午前9時すぎには、中学校近くの寺の境内や墓地で何かを探しながら歩くクマの姿も確認されました。

(付近の住民)「安心して村の方々が生活できるようになっていただければなと思います」

23日にクマの目撃情報を受け、警察や役場の職員、ハンターが出動しました。

午前10時半ごろ、ハンターが中学校の東側の水田でクマを発見します。

クマは1時間後、中学校の敷地内に移動したためハンターが銃弾1発を発砲。

弾は命中したものの、クマはそのまま山に逃げていったということです。

この際、警察は近くにおらずハンターに発砲命令は出していませんでした。

警察はハンターから話を聞くなどして当時の状況を調べていますが、クマは手負いとみられます。

(酪農学園大学 佐藤喜和教授)「捕獲に従事される方が森の中に入ったときに反撃されてしまう事故が多いので、手負いのクマがマチの中を走りまわることは考えにくいかなと思っています」

近くの小中学校では警察官や教職員らが通学路を見守る中、登下校するなどの対応を続けています。

村では人の生活圏へのクマの侵入を防ぐため、およそ250メートルにわたり電気柵を設置しました。

一方、クマによる食害が相次いでいる道南・江差町では午前2時半ごろ、マチの中心部でクマ1頭が目撃されました。

(クマを目撃した人)「食べている音、獣の息がすごい感じで、何かいるねって窓は閉めて警察に電話をしたんですね。ブドウの実を食べていたとは思うんですけれども」

クマが目撃されたのは、近くにスーパーや住宅などの建物が立ち並ぶ江差町の中心部に近い場所でした。

(酪農学園大学 佐藤喜和教授)「(ことしは)いつもよりも森の中にエサがなくなる時期が早く始まっていますので、畑ではスイカですとかトウモロコシが実りの季節を迎えていますので、お腹を空かせたクマたちが人里に下りてきて食べたくなると。山の中の実りが本当に悪いとすると、それがずっと長引く可能性もあります」

江差町内では7月下旬以降、家庭菜園のスイカなどが大量に食い荒らされている被害も相次いでいて、クマへの警戒を強化しています。

道北の初山別村では、クマの出没が相次いでいた初山別中学校より北部の明里地区で、25日午後1時すぎ、クマのフンが見つかっています。

また、さらに北部の共成地区では、午後3時すぎにクマの目撃情報がありました。

道は初山別村に1か月間、ヒグマ注意報を発出し、警戒を続けています。

08/25(月) 19:00

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