歩道がまるで川のように…「困った、家に帰れない」道北を中心に記録的な大雨 避難指示発令地域も
8月26日午後3時ごろの道北・豊富町です。
住民が歩くのがやっとなほど冠水する歩道。
一帯が川のようになりタイヤが半分隠れてしまっている車も。
26日の道内は、道北を中心に前線を伴った低気圧の影響で記録的な大雨となっています。
豊富町では午後5時半までの24時間降水量が観測史上1位の175.5ミリを記録。
平年の8月1か月分の降水量を超えました。
土砂災害警戒のため、豊富町の一部地域に避難指示が出されていて、町内3か所に避難所が開設されています。
午後3時までに町民40人以上が避難したということです。
(避難してきた人)「日曜日の雨もそうだったんですけど、困ったね、家に帰れないかな」
レーダーを確認すると、午前6時ごろから発達した雨雲が道北に近づき、午後5時半まで同じ場所にかかり続けています。
天塩町では車道に大きな水たまりがー
車が水しぶきを上げて走行しています。
天塩町でも一部地域に避難指示が発令されています。
(簑島カメラマン)「午前8時の稚内市内の様子です。大粒の雨が降ってきました」
稚内市でも26日朝から強い雨がー
JR宗谷線の音威子府ー稚内間では、午後1時ごろから終日運転を見合わせていて、旭川ー稚内間で代行バスが1日1往復運行されます。
先週も激しい雨に見舞われた道北。
なぜこのように大雨が続いているのでしょうか。
(気象予報士 上原諒さん)「気圧配置に特徴があります。例年日本の南海上には夏の名残で高気圧が張り出している。例年と比べてことしは北への張り出しがつよい。そうなると上空をふいている偏西風が例年より北側を通ることになる。これに乗って低気圧が前線が通過するので、道北を中心に低気圧が前線が通りやすい状況がここ1、2週間続いている。宗谷地方を中心とした大雨はいったん今夜いっぱいがピークとみられています。日付が変わった後は徐々に弱まっていく予想になっている」
前線に伴う低気圧の影響で大気が不安定な状況なのは道北だけではありません。
道南・乙部町では大きなつむじ風のようなものも確認されました。
道北の雨のピークは26日夜までで、27日は雨脚は弱まる見通しですが、地盤の緩んだ状態が続くため、土砂災害などに引き続き注意・警戒が必要です。