10年前に比べて5倍に増加 「フグ」を北海道の食材に… すすきので提供する飲食店も
近年、北海道内で漁獲量が急増しているのが「フグ」です。
道民には馴染みの薄い食材を、北海道の新たな食材として広げようとする動きが始まっています。
オホーツク海の佐呂間町で釣りあげられているのは「フグ」です。
一本釣りで次々と釣り上げられていきます。
この日もたくさんのフグが水揚げされました。
(漁師 船橋恵一さん)「2キロある。きょうはこれを狙っている」
佐呂間町の漁師・船橋さんによりますと、これまで近海でとれていたサケやホッケが激減し、特にここ数年でフグが急増したといいます。
北海道内でのフグの水揚げ量は全国で1番で、10年前に比べるとおよそ5倍となりました。
その9割が「マフグ」です。
しかし、道内ではフグの毒を処理できる加工会社が少なく、未加工で本州に出荷されるケースが大半を占めているといいます。
そこに目を付けたのが船橋さんです。
道内でも地元の「フグ」を味わってもらおうと、鮮度の高い状態で活用できるよう、毒の処理を行い、商品化する取り組みを進めています。
(漁師 船橋恵一さん)「(毒があり)誰に聞いても手を出さないという流れだった。これを乗り切らなければ販売できないから手を出した」
佐呂間町の道の駅です。
船橋さんが開発した「マフグ」を使用したカレーを販売しています。
(来店客)「オホーツク海でフグがとれるって知らなかった。入口入ってびっくりした。いままで見たことないなと思って」
(物産館みのり 宮崎謙一店長)「気づいたらなくなる。なかなか良い売れ行きをしている」
北海道産の食材を中心に提供する、すすきのの飲食店です。
このお店では2024年から、佐呂間町の港で獲れた「マフグ」を使用してフグ料理の提供を始めました。
道内でとれた「マフグ」は甘みがしっかりしているため、素材の味をそのまま生かす工夫をしているといいます。
(大森記者)「身がしっかりしていて噛むほどに口の中でうまみが広がります」
(きょうど料理亭 吉田浩さん)「北海道の食材がどんどん変わりつつあって、サケがとれなくなったりいろいろなものがとれなくなっている。北海道にいまある食材を最大限利用して、そういったものを変えつつ、料理していくというのが料理人の課題じゃないかなと思う」
(北海道立総合研究機構中央水産試験場 神山晃汰さん)「なぜ増えたか理由は明らかになっていないが、昭和40年から50年ごろにもマフグがたくさんとれていた文献があるので、水温だけじゃない何かしらの要因があるのではないかと考えている」
フグの急増を背景に、北海道の食材として消費する取り組みが少しずつ広まっています。
