「落ちろ」「死ねや」と100回超 被告と異なる証言する受刑者「梨瑚さんの調書はすべて嘘」旭川市
北海道旭川市で高校生を橋から転落させ、殺害したなどの罪に問われている23歳の女の裁判で、共犯の女が出廷し、「被告が両手で押した」などと証言しました。
(山岡記者)「裁判は3日目を迎えました。きょうは共犯の受刑者の女が出廷し、張り詰めた空気の中、開廷しました」
(裁判長)「名前は?」
(小西優花受刑者)「小西優花です」
出廷したのは、同じ殺人などの罪に問われすでに懲役23年の判決が確定している、小西優花受刑者です。
内田梨瑚被告との間はパーテーションで仕切られ、顔を合わせることなく、小西受刑者が証言を始めました。
(小西優花受刑者)「梨瑚さんが肩甲骨のあたりを両手で押しました。(高校生の)姿が一瞬で消えました」
内田被告が高校生の「背中を押した」と述べた小西受刑者。
さらに、「橋の下のロープにつかまっている高校生の手元が見えた」と証言。
その後、体感で6秒くらいで手が消え、「バン」という音が聞こえたということです。
一方、内田被告は初公判でー
(内田梨瑚被告)「私には殺意はありませんでしたし、橋から落下させていません」
「被告が押した」という小西受刑者と、「落下させていない」という内田被告。
2人の供述が真っ向から対立しました。
殺人などの罪に問われている内田被告は2024年4月、旭川市の神居大橋で留萌市に住む女子高校生を全裸にしたほか、橋の欄干に座らせて川に落とし、殺害したとされています。
検察は、内田被告らが殺意をもって欄干の上に高校生を座らせるとー
「落ちろ」「死ねや」などと何度も高校生を怒鳴ったほか、何らかの力を加え、橋から落下させたと指摘。
「一連の行為が殺人の実行行為にあたる」と主張しています。
一方、弁護側は、高校生が欄干の外側に立っている状態で、携帯電話などを橋の上に置いて現場から立ち去ると、後ろから『キャー』という叫び声と、『ダン』という大きな音が聞こえたと訴えています。
つまり、殺人罪は成立しないとしています。
5月27日も傍聴券を求め、200人以上が裁判所に詰めかけました。
(旭川市民)「どちらかが虚言なのかわからないが、何が真実なのか見てみたい」
(愛別町民)「どちらかが嘘をついているかもしれないし、どちらも嘘かもしれないし、どこに真実があるのか知りたい」
証人尋問で小西受刑者は終始、涙をこらえながら検察側の質問に答えました。
(小西優花受刑者)「(橋の欄干で)少なくとも20回以上『早く落ちろや、自分で死ねや』などと言った」
欄干の上を含め、橋の上に行ってからは、合わせて100回以上、「落ちろ」「死ねや」と言ったということです。
さらに、弁護側の「携帯電話などを置いて立ち去った」という主張については「置いていない」と述べました。
(小西優花受刑者)「梨瑚さんの調書は全部でたらめで、最初から最後まですべて嘘です。被害者は自分で落ちてなんかいません。話せるのは私たち2人しかいません」
弁護側から「殺そうと思ったか」と聞かれると、「殺意はあったと思うし、あの場面で被害者は死ぬ一択しかなかったと思う」と話しました。
内田被告とは異なる証言を続けた小西受刑者。
今後の判決にどのような影響を及ぼすのでしょうかー
(元検事 中村浩士弁護士)「小西受刑者が自分に不利なことを自身の裁判でも述べ、嘘をつく動機がますますなくなっている状況でも同じことを一貫して話しているとすると、真実を語っているのかなという印象を多くの人が受ける。内田被告としては、具体的にここがおかしいと、説得的な話を交えていかないと苦しい立場に追い込まれていく可能性は高いと感じる」
29日には内田被告の被告人質問が予定されています。
本人は何を話すのか注目されます。