イクラはサケ不漁で前年3倍「おせち料理」にも物価高の波…黒豆や昆布巻き「自分で作る」北海道
2025年も残すところあとわずか、気になるのが食品の価格です。
相次ぐ値上げや物価高の波が「おせち料理」にも影響を及ぼしていますが、年末年始、正月食材の価格はどうなっているのでしょうか。
函館の老舗かまぼこ店です。
正月の食卓を彩る「伊達巻」づくりが佳境に入っています。
魚のすり身とタマゴをまぜたものをじっくりと焼き上げ、すだれで巻いていきますが、2025年はタマゴなどの高騰で値上げせざるを得なかったといいます。
(ヤマサ宮原 宮原一馬代表)「値上げの部分は4%ぐらいの値上げになっています。やはりいろんなものが値上がりしていると思うんですよ。そうすることによっておせち離れとかがならなきゃいいなと思っております」
この店ではほかの食材のコストカットを進めつつも、「伊達巻」1本320グラムを2024年より144円高い1780円で販売しているほか、かまぼこやなると巻きなども4%から5%値上げしたということです。
帝国データバンクが調査した「おせち料理」の原材料価格は、9月時点の前年比でカズノコが12%、イクラが27%、マダイが6%など上がり、牛肉も4%上昇しています。
「おせち料理」の販売平均価格も2万9098円と、前年と比べて3.8%上がりました。
(キテネ食品館 中塚誠社長)「正月といえばということでこちら餅のコーナーになります」
正月には欠かせない餅も例外ではありません。
切り餅1キロで2024年の年末より200円ほど値上がりしたということです。
(キテネ食品館 中塚誠社長)「石破政権のところで(コメ)増産というところで踏み切ったときに、もち米の水田をうるち米のほうに変えたということになりまして、もち米の生産数が激減したと」
この年末は内容量が200グラム少ないものの価格が安い、1袋800グラムの切り餅が売れているということです。
また、この店ではカズノコや毛ガニ、ズワイガニなどは例年並みですが、タラバガニは2024年の年末の1.5倍。
イクラはサケの不漁もあり2024年の3倍など、正月食材といわれるものはほとんどが値上がりしているということです。
(買い物客)「タコだとか筋子だとかそういったお正月に特に使うようなもののほうが上がっているんじゃないかと思いますけれども。出来上がったものが適当なものがあればそれを入れて、あとは自分で作るものは作るというふうに思っています」
(買い物客)「倍くらい上がっているんじゃないですか、とにかく倍ですよね。黒豆だとか昆布巻きだとかそれからうま煮ですか、やっぱりちょっと作りたいなと思っています」
(樋口記者)「年末年始の食材が軒並み値上がりしている中、年越しに欠かせないのがこちらのそばです」
生そばは2024年の年末前に値上げされたため、2025年は2024年とほぼ同じ価格で推移しているということです。
こうしたなか、この店では買い物客にある傾向がみられるといいます。
(キテネ食品館 中塚誠社長)「例えばうま煮とかを作るときも1つ1つの食材が高くなってきているので、うま煮の具というのを買って、あとはそこに自分のお好みで鶏肉の量を増やしたりだとか。1つ1つの価格に対するお客さまの目というのが厳しくなってきているというのがいまの現状です」
値上げの波が正月食材にも影響を及ぼしている2025年の年末。
財布と相談しながら年越しの準備をする家庭が増えそうです。