【実際の音声】警察が公開 特殊詐欺犯とのやりとり 本物の警察官にかわると電話は… 北海道
北海道内で特殊詐欺の被害が急増しています。
警察官を名乗る男からかかってきた特殊詐欺の電話について、実際の音声が公開されました。
一体どんな手口なのでしょうか。
(警察官を名乗る男)「もしもし」
(男性)「もしもし、あ、すいません、お待たせしました」
(警察官を名乗る男)「あ、終わりました?」
(男性)「はい、今終わりました」
(警察官を名乗る男)「一応ね、聴取の方をこれから始めていきますので、注意事項ちょっとありまして」
これは登別市に住む40代の男性に実際にかかってきた、警視庁の警察官を名乗る男からの電話です。
(警察官を名乗る男)「えー、本人確認したいので、免許証を提示していただきたいんですよ。そしたら確認するだけの話なので」
(男性)「えーと、私の免許証を提示するんですか?」
(警察官を名乗る男)「そうですね」
(男性)「それはちょっと申し訳ないんですけど、不安なことが多いので、ここ最近。免許証の提示は避けたいかなと思います」
男性は怪しみますが、個人情報の要求はさらに続きます。
(警察官を名乗る男)「今回はこのLINEのビデオ通話の機能を使って、リモートにはなりますけども、本人確認とご挨拶をする予定であったんですけども」
(男性)「んー、じゃあ、いや、ちょっとそこは難しい」
男性は電話の途中で警察署に駆け込み、電話を警察官に代わりました。
(男性)「今最寄りの警察に着いたので、一旦警察の方と代わっていただければと思います」
(警察官を名乗る男)「あーよろしいですよ、うん」
(警察官)「もしもし」
電話はここで切られました。
(男性)「急かすような流れで話されたうえに、守秘義務とかシャットアウトするような話の流れをくり返しされたので、もうそれは怪しいだろうと」
2025年の道内での特殊詐欺被害は4月末時点で既に157件発生していて、被害額は3億5000万円を超えています。
手口として多いのは、警察官を名乗る人物からの電話です。
北見市内に住む20代の男性は、同様の手口で特殊詐欺の被害にあっています。
警察官を名乗る男から電話があり、言われるがままに31万円を振り込んでしまったといいます。
(被害にあった男性)「僕のキャッシュカードが詐欺事件で使われていると言われたので。このままだとあなたに罪がかかってくるので、逮捕状を出すことになるという話をされて」
ビデオ通話でニセの警察手帳を見せられるなどの巧妙な手口によって被害にあってしまいました。
(北見方面北見警察署 神野亜衣生活安全課長)「警察官が個人のスマートフォンにビデオ通話をかけたりですとか、SNSやビデオ通話で警察手帳を見せたりですとか逮捕状を見せたり、そういったことは絶対にありませんので注意していただきたい」
道内で被害が拡大する特殊詐欺被害。
高齢者だけでなく若い世代も巧妙な手口に騙されないよう注意が必要です。