“小学校侵入”子どもを守る対策は?「さすまた」は時間稼ぎ 備えのポイントと心構え 北海道
5月8日、東京・立川市の小学校に侵入して教員を殴った男2人が逮捕される事件がありました。
こうした侵入者に対して、北海道内の小学校ではどういった対策をしているのか取材しました。
(小学生)「(音を聞いて)誰か殴ってるのかなって思った。(男が入って来れないように)先生が机を動かしてってドアの方に、それでカギをかけた」
8日午前11時ごろ、東京・立川市の小学校に男2人が侵入し、教員や校長ら5人を殴って暴行の疑いで逮捕された事件がありました。
道内の学校では、こうした侵入者に対してどのような対策をしているのでしょうか。
(岩見沢市立志文小学校 原田雅文主幹教諭)「いつどこで起きるか分からないので、自校でも十分にその可能性があるので気を引き締めた」
岩見沢市内にある小学校では、正面玄関の施錠や防犯カメラの設置など、不審者を校舎に侵入させない対策を講じています。
(岩見沢市立志文小学校 原田雅文主幹教諭)「可能な限り子どもたちの見守りに努めているので、大人たちが守れる体制をとっている」
また、いざという時に備え「さすまた」を設置し、定期的に訓練しているといいます。
警備会社のALSOKは、今回の事件のように校舎内に侵入された場合、「さすまた」が有効だと話します。
(ALSOK北海道 片桐章裕総務部長)「距離をとることが大事だと思いますので、あまり近づきすぎず、遠くからすきを見てさすまたを使うという状況が一番いいのかなと思います」
ただし、「さすまた」はあくまで時間稼ぎの手段だといいます。
(ALSOK北海道 片桐章裕総務部長)「逃げることが第一。犯人に襲われている間、時間を稼ぐところが第一になります。避難誘導を優先させるというのが第一になると思います」
突然事件に巻き込まれたときにいかに子どもたちを守るのか、普段の備えと心構えが重要です。
STVが札幌市内の公立小学校に聞いてまとめた対策例です。
【スクールロック】
玄関は既存の扉に、閉まると自動施錠されるスクールロックを設置しているといいます。
さらに、身元の確認を厳格化するために、カメラ付きのインターホンを設置しています。
親の場合は子どもの名前、学年・クラス、用件を確認するといいます。
搬入業者などの場合は身分証、用件、アポの有無、過去対応歴のある会社かどうかを確認するといいます。
【つっぱり棒】
万が一、侵入してしまった場合、教員などが教室のドアにつっぱり棒で開かないようにします。
【バリケード】
場合によりますが、教頭先生などが校内放送で指示し、椅子でバリケードを作ることも想定しています。
【訓練】
不審者を想定した訓練を年に1回、児童と教職員で実施して、警察を講師に招いて教員向けの研修を行う学校もあるといいます。