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【世界的にも希少】1億1500万年前の琥珀 中川町の地層から大量発見 前期白亜紀の生態解明に期待 北海道大学

北海道大学は2025年10月15日、北海道北部・中川町で、植物や昆虫などの化石を含む琥珀が大量に見つかったと発表しました。

琥珀は樹木によって分泌された樹脂が化石となったもので、周囲の生物を取り込んで風化や分解から保護し、内部の状態が保たれることから、最も優れた化石保存媒体として知られています。

北海道大学や大阪公立大学などが行った研究によりますと、中川町で見つかった琥珀には、ハチやダニなどのほか、植物や菌類などの化石が見つかったということです。

この琥珀は、深海で堆積した約1億1500万年前(前期白亜紀)の地層から見つかっていて、巨大な津波によって大量の樹脂が深海に運ばれたと考えられています。

現地調査では約30キロの琥珀が採集されていて、このうち約4キロ分を光学顕微鏡で精査した結果、大量の化石の存在が判明しました。

前期白亜紀に作られた琥珀は世界的にも少なく、現在型陸上生態系の初期形態や成立過程の解明に貢献するということです。

研究者らは、今回採集・観察したのは地層に含まれる琥珀のごく一部にすぎないとしたうえで、さらに多数の化石を周辺から発見することで、古生物学的議論の展開ができると期待を寄せています。

10/15(水) 16:19

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