【分析】火を上げて転がるタイヤ オイルが漏れて過熱か なぜ?外れるタイヤは95%が左側 札幌
左前輪の近くから炎を上げて走るダンプカー。
次の瞬間、燃えたタイヤが脱落して歩道に。
わずか数メートル後ろには歩行者が。
間一髪、大惨事をまぬがれました。
事故が起きたのは6月3日午後5時15分ごろ、札幌市清田区の羊ケ丘通りです。
(吉岡記者)「タイヤがぶつかったとみられる柵は大きく凹み、その衝撃の強さがわかります。現場付近は片側3車線の交通量が多い道路で、大きな事故につながっていた可能性もあります」
こちらはタイヤが脱落する直前のドライブレコーダーの映像です。
左の前輪付近から煙を上げながら走行しています。
危険を感じて追い越しますがー
その瞬間にタイヤから火が。
この車の運転手によりますと、「ボン」という爆発音とともにタイヤが外れたということです。
一体ダンプカーに何があったのでしょうか。
北海道科学大学の北川准教授は、ブレーキの不具合によって火が出た可能性があると指摘します。
(北海道科学大学 北川浩史准教授)「非常に危ないと思います。ブレーキを踏んでいないが踏んでいるような状態。可能性ですけどオイルが漏れてそこが過熱したのかな」
出火とタイヤ脱落との関連性は低いということですが、なぜ左側のタイヤが外れたのでしょうか。
道警によりますと、2024年5月から2025年4月までの1年間に全道で発生したタイヤの脱落事故件数は41件。
そのうち39件で左側のタイヤが外れています。
北川准教授は、道路を断面から見るとかまぼこ型になっていて、左側に負荷がかかる構造になっている点を指摘します。
(北海道科学大学 北川浩史准教授)「排水の関係でちょっとかまぼこ状になっていますので、どうしても左側に傾くというのはあると思います。それで左側に負担がかかる」
一歩間違えば大事故につながりかねないタイヤの脱落事故。
ドライバーには定期的な点検を含めて、改めて安全意識の徹底が求められます。