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【なぜ】アスファルトが陥没 トラックのタイヤ沈む 下水道管の一部破損が判明 暑さも影響か…札幌市

【解説】アスファルトの陥没 歩道下の“下水道管が破損” 土砂流れ込み空洞が…タイヤの荷重で陥没か

7月7日に札幌市北区新川の歩道で起きたアスファルトの陥没。

9日の調査で、穴の下に下水道管があり、一部が破損していたことが分かりました。

陥没との関連はあるのでしょうか。

9日朝、札幌市北区新川の歩道に運び込まれたのは、道路を掘り起こす重機です。

先日発生したアスファルト陥没について、札幌市が調べるためです。

(長野記者)「今回の調査の目的は、なぜ陥没したのかその原因を探ることです。地面を掘り起こして、アスファルトの下がどうなっていたのか確認します」

この場所では7日、1台のトラックが動けなくなっていました。

タイヤをよく見ると…

(石田記者)「タイヤが地面に半分ほど埋まってしまっています」

停車していたトラックを男性運転手が動かそうとしたところ、アスファルトが陥没し始め、後ろのタイヤが沈み込んでいったといいます。

穴の大きさは長さ70センチ、幅50センチ、深さは80センチほどだったといいます。

男性運転手にけがはありませんでした。

(付近の住民)「現場を見たら歩道なのね。びっくり」

(付近の住民)「小学生の通学路なので少し怖い。最近ニュースでも相次いでいるので」

9日の調査で、重機がおよそ1.5メートルの深さまで掘り進めてみると・・・

(長野記者)「中から管のようなものが見えてきました。中には水が流れているのが確認できます」

土の中から現れたのは下水道管でした。

直径30センチほどの穴があいています。

穴があったのは、ちょうどアスファルトが陥没した真下の辺りだったということです。

(札幌市北区土木部維持管理課 佐々木一穂さん)「下水道本管に穴。何らかの関係があったとみています」

下水道管の破損と陥没に関連はあるのでしょうか。

地盤に詳しい専門家は…

(室蘭工業大 木幡行宏教授)「典型的な下水道管の破損による空洞の発生。それが下水道の近くに空洞ができて、それが上に上がってきて踏み抜いた。夏の時期でアスファルトもすごく熱くなっているので、通常よりはやわらかい状態になっている。そこに重たい荷重がかかってしまったことでタイヤが沈み込んだと。そういう状況だと思う」

道路の陥没は全国各地で発生しています。

2025年1月に埼玉で起きた陥没では、トラックが巻き込まれ70代の男性運転手が死亡。

水道管が腐食して破損したことが原因とみられています。

また、札幌市清田区の道道では2025年2月、幅60センチ、長さ80センチ、深さ2メートルという大きな穴が見つかりました。

原因はいまも調査中です。

こうした道路陥没はどこでも起きる可能性があるといいます。

(室蘭工業大 木幡行宏教授)「全国でも年間3000~4000件ある。補修も順次しているので、その追いかけっこという形で、100件くらいでとどまっていくのか、補修が追い付かなければ数が増える可能性はある。各自治体で問題になっている課題」

いつどこで起きてもおかしくない道路の陥没。

札幌市は、陥没を見つけた場合、各区の土木センターまですみやかに連絡してほしいとしています。

07/09(水) 16:16

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